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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

二以上の資産を一括譲渡した場合の長期譲渡所得の概算取得費

【質問】

 先祖伝来の宅地(取得価額不明)に、平成15年に500万円をかけて建物を建築した。
 最近、この土地と建物を2,000万円で譲渡したが、この土地建物の取得費を計算する場合に、土地の取得費は、概算取得費控除の特例を適用して、その土地の譲渡代金の5パーセントに相当する金額とし、建物の取得費は、その建物の建築に要した金額とすることができるか。

【回答】

 長期保有の土地建物等を譲渡した場合の長期譲渡所得の概算取得費控除の特例は、譲渡資産ごとにそれぞれ別に適用することができます。
 したがって、ご質問の場合、土地の取得費は、概算取得費控除の特例を適用して、その土地の収入金額の5パーセントに相当する金額とし、建物の取得費は、その建物の取得のために要した実際の金額から償却費相当額を控除した金額とすることができます。

【関連情報】

《法令等》

所得税法33条
所得税基本通達33-11
租税特別措置法31条の4
租税特別措置法通達35の2-9

【解説】

1 長期保有の土地建物等を譲渡した場合の長期譲渡所得の概算取得費控除の特例は、譲渡資産ごとにそれぞれ別に適用することができます。
  したがって、ご質問の場合、土地の取得費は、概算取得費控除の特例を適用してその土地の収入金額の5パーセントに相当する金額とし、建物の取得費は、その建物の取得のために要した実際の金額から償却費相当額を控除した金額とすることができます。
2 ところで、一の契約により譲渡した資産のなかに、概算取得費控除の方法により取得費を計算できる資産とそうでない資産とがある場合には、その収入金額の合計額を個々の資産ごと区分しなければなりませんが、それぞれの譲渡資産の収入金額は、その契約により譲渡した資産の収入金額の合計額をそれぞれの譲渡資産の譲渡時の時価の比によって按分して計算することになります。
  しかし、当事者の契約により、それぞれ譲渡資産に対応する収入金額が区分されており、かつ、その区分がおおむねその譲渡の時の価額の比により適正に区分されているときは、その計算が認められます(所基通33ー11)。
3 また、土地等を建物等と一の契約により取得した場合における当該土地等の取得価額については、次によることになります(措通35の2-9)。
(1)当該土地等及び建物等の価額が当事者間の契約において区分されており、かつ、その区分された価額が当該土地等及び建物等の当該取得の時の価額としておおむね適正なものであるときは、当該契約により明らかにされている当該土地等の価額によります。
(2)当該土地等及び建物等の価額が当事者間の契約において区分されていない場合であっても、例えば、当該土地等及び建物等が建設業者から取得したものであってその建設業者の帳簿書類に当該土地等及び建物等のそれぞれの価額が区分して記載されている等当該土地等及び建物等のそれぞれの価額がその取得先等において確認され、かつ、その区分された価額が当該土地等及び建物等の当該取得の時の価額としておおむね適正なものであるときは、当該確認された当該土地等の価額によることができます。
(3)(1)及び(2)により難いときは、当該一括して取得した土地等及び建物等の当該取得の時における価額の比により按分して計算した当該土地等の金額を、当該土地等の取得価額とすることができます。

【収録日】

令和 2年 3月 6日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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