TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
戻る 前文献
20文献中の9文献目

《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

税理士法人が負担する職員の税理士資格取得のための大学院授業料

【質問】

 税理士試験の科目合格者は、例えば、大学院を卒業して会計学の修士学位を取得すれば、資格免除申請ができることになりますが、税理士法人が、税理士試験科目合格者である職員の税理士資格取得のため、大学院の授業料を負担した場合、所得税基本通達36-29の2(課税しない経済的利益・・・使用人等に対し技術の習得等をさせるために支給する金品)に該当し、課税しなくてよいと解してよろしいでしょうか。

【回答】

 税理士法人の業務遂行上の必要に基づきその者の職務に直接必要なものでその費用が適正なものである場合は課税しなくて差し支えないものと思われます。

【関連情報】

《法令等》

所得税法28条
所得税法36条2項
所得税基本通達36-29の2

【解説】

 使用者が、その使用人等の学費等を負担した場合、原則としてその使用人等に対する給与等(所法28条、36条2項)となります。
 一方、所得税基本通達36-29の2は「使用者が自己の業務遂行上の必要に基づき、役員又は使用人に当該役員又は使用人としての職務に直接必要な技術若しくは知識を習得させ、又は免許若しくは資格を取得させるための研修会、講習会等の出席費用又は大学等における聴講費用に充てるものとして支給する金品については、これらの費用として適正なものに限り、課税しなくて差し支えない。」としています。
 これは、「もともと使用者が使用人等にその職務遂行に必要な技術、知識等を習得させることを通じてその者の職務内容の質的向上を図るためのものであって、それによりその使用人等が知識、資格等を取得したとしても、それは、使用人等が使用者のためにその職務を遂行する過程において自ずから習得する技術、知識又はいわゆる社内研修により習得する技術、知識等と本質的に異ならないと考えられる(平成29年版・所得税基本通達逐条解説330頁)。」ことによるものです。
 したがって、質問の税理士資格取得のための大学院授業料の負担についても、その税理士法人における経営の方針や顧客の状況等、福利厚生に関する規程等、従事員の資格取得状況などの事情を踏まえた上、
ア その資格を取得することが会社の業務遂行上の必要に基づくものであること
イ その資格がその社員の職務に直接必要なものであること
ウ その金額がその資格を取得するための費用として適正なものである
こと
の要件を満たすものであれば、その経済的利益については課税しなくて差し支えないものと思われます。

【収録日】

平成30年 5月28日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

 TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
戻る 前文献 次文献