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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

広告宣伝費と交際費等との区分

【質問】

 当社では、広告宣伝のために、パンフレットを作ったり、小売店に看板、ボックス等を贈ることがありますが、その広告媒体や広告方法の違いにより支出した費用が交際費等に該当する場合もあるのですか。

【回答】

 会社が通常支出する広告宣伝費としては、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、その他チラシ等によるものがありますが、これらは、租税特別措置法施行令第37条の5第2項第3号の規定から当期の損金の額に算入されると考えられます。つまり、措置法通達61の4(1)-9の取扱いからも「不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図するもの」は、原則として広告宣伝費の性質を有するものとして損金算入が認められることになります。
 しかし、これ以外の広告・宣伝に要する費用の交際費等と広告宣伝費との区分につきましては措置法通達61の4(1)-9の取扱いにおいて次のようなものは交際費に含まれないものとして例示がされています。
『(1)製造業者又は卸売業者が、抽選により、一般消費者に対し金品を交付するために要する費用又は一般消費者を旅行、観劇等に招待するために要する費用
 (2)製造業者又は卸売業者が、金品引換券付販売に伴い、一般消費者に対し金品を交付するために要する費用
 (3)製造業者又は販売業者が、一定の商品等を購入する一般消費者を旅行、観劇等に招待することをあらかじめ広告宣伝し、その購入した者を旅行、観劇等に招待する場合のその招待のために要する費用
 (4)小売業者が商品の購入をした一般消費者に対し景品を交付するために要する費用
 (5)一般の工場見学者等に製品の試飲、試食をさせる費用(これらの者に対する通常の茶菓等の接待に要する費用を含む。)
 (6)得意先等に対する見本品、試用品の供与に通常要する費用
 (7)製造業者又は卸売業者が、自己の製品又はその取扱商品に関し、これらの者の依頼に基づき、継続的に試用を行った一般消費者又は消費動向調査に協力した一般消費者に対しその謝礼として金品を交付するために通常要する費用
 (注)例えば、医薬品の製造業者(販売業者を含む。)における医師又は病院、化粧品の製造業者における美容業者又は理容業者、建築材料の製造業者における大工、左官等の建築業者、飼料、肥料等の農業用資材の製造業者における農家、機械又は工具の製造業者における鉄工業者等は、いずれもこれらの製造業者にとって一般消費者には当たらない。』
とされています。
 なお、温泉招待、観劇招待をすることも、不特定多数の者を前提とする場合は広告宣伝費として取り扱われますが、得意先等特定の者に対する温泉、観劇の招待のための費用は、「交際費等」に該当することになりますので注意が必要です。また、メーカーが特約店を温泉に招待するための費用などは、明らかに、たとえ新製品の展示等のためであっても、一般に「交際費等」として取り扱われることになります。
 さらに、看板、ネオンサイン、広告塔による広告・宣伝を行う場合には、それぞれの資産の取得価額を基礎としてその耐用年数によって減価償却することになります。また、新製品の販売のための大々的な広告宣伝費で法人税法施行令第14条第1項第三号(市場開拓のために特別に支出する費用)に該当するものは、これを開発費として処理することになります。(もっとも、この開発費は繰延資産として計上することにはなりますが、償却としては任意償却ですので、当期において全額を一時の損金とすることもできます。)
 これに類似するようなものとして、薬品会社、酒造会社、食料品製造会社等が、その特約店に対して、看板、ネオンサイン、ボックスなどを提供することがありますが、このような費用は、広告宣伝費として一時の損金は認められず、繰延資産として、その資産の耐用年数の10分の7に相当する年数(その年数が5年を超える場合には5年)で償却することになります。(法人税法施行令14条、法人税基本通達8-2-3)

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令14条
法人税法施行令64条
法人税基本通達8-1-8
法人税基本通達8-2-3
租税特別措置法61条の4第3項
租税特別措置法通達61の4(1)-9

【収録日】

平成21年 1月20日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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