TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
前文献
20文献中の8文献目

《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

別表16の添付要件

【質問】

 法人税申告書の提出に当たって、確定申告書に償却額の計算に関する明細書等(別表16関係)について添付漏れとなった場合、償却額の損金算入は認められないことになるのでしょうか。決算においては、償却費として費用計上していますので、当該別表の添付漏れにつき、後日提出することで問題ないでしょうか。

【回答】

1 別表16は申告書に添付する明細書として使用されますが、大別すると、〔1〕法人税法上の減価償却資産の普通償却の計算に係るもの及び〔2〕繰延資産の償却の計算に係るもの、そして、〔3〕租税特別措置法の適用による減価償却資産に係る特別償却の計算に係るものとに区分されます。
  上記〔1〕及び〔2〕の明細書については、「・・・償却費として損金経理をした金額がある場合には、・・・償却費の計算に関する明細書を当該事業年の確定申告書に添付しなければならない。」と規定されています(法令63〔1〕、67〔1〕)。そして、減価償却資産の種類ごと、かつ、償却の方法の異なるごとに区分し、その区分ごとの合計額を記載した書類を確定申告書に添付した場合には、各資産に係る明細書は保存していることで足り(法令63〔2〕)、繰延資産についてもこれと同様とされています(法令67〔2〕)。さらに、別表16(1)から16(6)までについては、その書式に代え、その書式に定める項目を記載していれば異なる書式によることもできるとされています(法規34〔2〕ただし書)。この書式とは、別表2以降はすべて「明細書」と位置付けられ、これらが該当すると考えられます(TKC税務研究所(税務Q&A)文献番号43203411「法定されていない「特別償却の償却限度額の計算に関する付表」の位置づけについて」参照)。
  他方、上記〔3〕の特別償却のように、一般的に税制上、有利な制度を法人の選択により適用する場合に、例えば、「中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除」(措法42の6)においては、「・・・確定申告書等に特定機械装置等の償却限度額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。」と規定されています(措法42の6〔6〕)。
2 普通償却限度額、繰延資産の償却限度額については、償却計算に係る明細書の添付義務があるものの、別表16の添付がない場合であっても、それは損金算入の要件ではないので、ただちに償却費の損金算入の規定の適用がないということにはならないと考えます。したがって、このような場合には、該当する別表につき後日提出することとして差し支えないものと考えられます。
  一方、適用する制度によっては、「明細書の添付がある場合に限り、適用する」と規定されていますので、このように規定されている制度については、明細書の添付が適用要件ですので、その添付がない場合には適用ができないことになります。
  したがって、単に明細書を添付することと規定されている場合には、後において添付すれば足りるものと考えますが、添付が適用要件となっている場合には、基本的には後に添付したとしても適用は認められないと考えます。
3 添付要件については、特に特別償却など、法人の選択によりその制度を適用するものについては、「明細書の添付がある場合に限り、適用する」と規定されていることが多く、そうした場合の添付要件については、類似の事例として、TKC税務研究所(税務Q&A)の文献番号43203402「当初申告で別表の添付もれがあった場合の措置法上の特例制度の適用について」や文献番号43203637「措置法の少額資産の損金算入の特例についての別表と適用額明細書の添付要件」などが掲載されていますので参考としてください。

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令63条
法人税法施行令67条
法人税法施行規則34条2項
租税特別措置法42条の6第6項

【収録日】

令和 8年 3月18日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

 TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
前文献 次文献