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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

過年度申告に係る法人住民税の事務所・事業所について

【質問】

 過去5年以上申告を行っていなかった会社を清算するにあたって各年度で確定申告を行った場合、その期間収入が全くなく又休眠状態であった場合でも法人住民税均等割額の納付は必要でしょうか。

【回答】

 まず、地方税法には、「事務所又は事業所」の具体的な定義規定はありません。したがって、その施設が事務所又は事業所に該当するかどうかは、「地方税法の施行に関する取扱について(道府県税関係)」(平成22年4月1日総税都第16号)第1章6及び「地方税法の施行に関する取扱について(市町村税関係)」(平成22年4月1日総税市第16号)第1章6の趣旨を踏まえて判断することとなります。
 この通知の該当部分を掲げます。
「地方税法の施行に関する取扱通知 第1章第1節6 事務所又は事業所 
 (1)事務所又は事業所(以下「事務所等」という。)とは、それが自己の所有に属するものであるか否かにかかわらず、事業の必要から設けられた人的及び物的設備であって、そこで継続して事業が行われる場所をいうものであること。この場合において事務所等において行われる事業は、当該個人又は法人の本来の事業の取引に関するものであることを必要とせず、本来の事業に直接、間接に関連して行われる附随的事業であっても社会通念上そこで事業が行われていると考えられるものについては、事務所等として取り扱って差し支えないものであるが、宿泊所、従業員詰所、番小屋、監視所等で番人、小使等のほかに別に事務員を配置せず、専ら従業員の宿泊、監視等の内部的、便宜的目的のみに供されるものは、事務所等の範囲に含まれないものであること。 
 (2)事務所等と認められるためには、その場所において行われる事業がある程度の継続性をもったものであることを要するから、たまたま2、3か月程度の一時的な事業の用に供する目的で設けられる現場事務所、仮小屋等は事務所等の範囲に入らないものであること。」
 したがって、ご質問の場合も、これを踏まえて対処することとなりますが、この通知に寄れば、人的設備、物的設備があること、継続して事業が行われていることの3つが「事務所・事業所」であるための要件とされています。
 今回のご質問においては、過去5年以上申告を行っていなかった会社を清算するにあたって各年度で確定申告をするが、その期間、収入が全くなく又休眠状態であったとありますから、人的設備がない状態であったのであり、上の3つの要件を満たしていないのではないかとの疑義であると推察いたします。
 ところで、「法人は、解散しない限り、たまたま事業が休止されても原則として事業活動を続けているものと観念すべきであり、且つ、定款に定める営業種目の何たるを問わず、いやしくも事業と認められる活動を行っている以上は、当該事業によって生じた所得を課税標準として事業税が課されるものである」とする事業税に関する行政実例(昭和29年8月24日自丁府発第67号自治庁府県税課長回答)があります。このことから、その建物にいつでも人が入って働けるような状況にあればたとえ従業員数がゼロであっても「事務所又は事業所」として認定される場合があります。
 以上申し上げたことは一般論であり、具体的な認定に当たっては各地方団体の認定によることとなりますので、課税団体にご確認することをお勧めいたします。

【関連情報】

《法令等》

地方税法24条
地方税法294条
「地方税法の施行に関する取扱について(道府県税関係)」(平成22年4月1日総税都第16号)第1章6
「地方税法の施行に関する取扱について(市町村税関係)」(平成22年4月1日総税市第16号)第1章6

【収録日】

平成28年 3月31日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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