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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

青色事業専従者と配偶者控除及び扶養控除について

【質問】

 私は、青色申告承認を受けている個人事業者ですが、妻と息子をそれぞれ事業専従者とする届出を行い、給与を支払ってきました。
 昨年半ば頃から本年にかけて経営不振が続いたため、本年、妻には全く給与を支給せず、また、息子には1月と2月にそれぞれ15万円づつ支給しただけでその後の支給は全く行っていません。
 なお、妻は私の事業に引き続き従事していますが、息子は3月からは他の同業者の多忙な時期にアルバイトとして手伝いにでかけたり、私の事業にもたまに手伝ってもらっている状況ですが、アルバイト収入は50万円程度です。
 この場合、妻と息子の合計所得金額は共に38万円以下になりますので、私は妻の配偶者控除と息子の扶養控除をそれぞれ受けることができますか。

【回答】

 あなたは、配偶者控除の適用を受けることはできますが、扶養控除の適用を受けることはできません。

【関連情報】

《法令等》

所得税法2条1項33号
所得税法2条1項34号
所得税法2条1項34号の2
所得税法57条1項
所得税法83条
所得税法84条
所得税法施行令166条2項
所得税法施行令167条

【解説】

1 控除対象配偶者の定義として、所得税法第2条第1項第33号には、「居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの(所得税法第57条1項に規定する青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるものは除く。)のうち、合計所得金額が38万円以下である者」と規定されています。
 また、扶養親族の定義として、所得税法第2条第1項第34号には、控除対象配偶者の定義とほぼ同様に「居住者の親族でその居住者と生計を一にするもの(所得税法第57条1項に規定する青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるものは除く。)のうち、合計所得金額が38万円以下である者」と規定されています。
 これは、居住者と生計を一にする配偶者等の親族が控除対象配偶者又は扶養親族に該当するかどうかは、原則としてその年の12月31日の現況によって判定することとされていることから、その年において青色事業専従者が専従者給与の支給を受けていても、確定申告の段階で居住者が青色事業専従者給与を自己否認して配偶者控除又は扶養控除の適用を受けるとともに、既に支払段階で源泉徴収して納付した青色事業専従者給与に係る源泉所得税の還付を受けるといった事例が少なからずあったことから、昭和62年の改正で、制度の趣旨を明定する観点から、控除対象配偶者又は扶養親族の範囲からその年において青色事業専従者に該当して専従者給与の支給を受ける者に該当する者を除くこととされたものである旨説明されています(DHCコンメンタール所得税法3巻4237頁参照)。
2 お尋ねの妻の場合、青色事業専従者としての届出がされていたとしても、同人に専従者給与が全く支給されていなかったときには、上記1の控除対象配偶者から除かれる「青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるもの」には該当しないことになりますので、妻を配偶者控除の対象とすることはできるものと考えます。
 また、お尋ねの息子の場合、1月~2月までの2か月間あなたの事業に従事した後はたまに手伝っているということであれば、青色事業専従者としての要件(年のうち6か月以上従事)を満たしていないことになるものと考えますが、青色事業専従者として従事し、たとえ2か月分とはいえその対価を得ている以上、上記1の扶養親族の対象から除かれる「青色事業専従者に該当するもので同項に規定する給与の支払を受けるもの」に該当することになるものと解されますので、息子を扶養控除の対象とすることはできないものと考えます。

【収録日】

平成25年 4月23日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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