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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

リース資産に付属機器を取り付けた場合の少額減価償却資産の損金算入の可否

【質問】

 中小企業者等であるA社は、前事業年度以来、所有権移転外リース取引にてリース会社より借用した複写機、プリンター、イメージスキャナ及びファクシミリの機能を併せ持つ複合機を使用していますが、当期において、同複合機に、ステイプルフィニッシャー(ホチキス止め等の機能を持つオプション)を別の業者より28万円で購入し、付属機器として取り付けました。
 そこで質問ですが、この付属機器の購入について、租税特別措置法67条の5に規定する中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(以下、「措置法少額資産特例」といいます。)の適用が可能か否かについてご教示下さい。

【回答】

1 所有権移転外リース取引により取得したリース資産(以下、「当初リース資産」といいます。)について支出する資本的支出については、その資本的支出の金額を取得価額として、当初リース資産と種類及び耐用年数を同じくする減価償却資産(以下、「追加取得資産」といいます。)を新たに取得したものとして取り扱われる(法令55〔1〕)結果、その償却方法もリース期間定額法(法令48の2〔1〕六)によることとなりますが、その場合の追加取得資産に係るリース期間は、資本的支出とされる金額を支出した日から当初リース資産に係るリース期間の終了の日までの期間によるべきこととされています(法令55〔3〕)。
  ところで、上記のとおり当初リース資産及び追加取得資産については、リース期間定額法という他の減価償却資産には適用されることのない特殊な償却方法を適用することとの関係上、法人税法施行令133条に規定する少額減価償却資産の取得価額の損金算入制度(10万円未満の資産の取得の場合)及び同施行令133条の2に規定する一括償却資産の損金算入制度(20万円未満の資産の取得の場合)の適用対象外とされています。
  これに対して、お尋ねの措置法少額資産特例の制度(30万円未満の資産の取得の場合)の場合は、リース資産を適用対象外とする旨の規定がないため、当初リース資産に係る追加取得資産についても適用することができるものと解されます。
2 そして、上記1のとおり、当初リース資産についてされた資本的支出により追加取得資産とされるものであっても、法人が既に有する減価償却資産につき改良、改造等のために行った支出であることから、原則として、措置法少額資産特例における「取得し、又は製作し、若しくは建設し、かつ、当該中小企業者等の事業の用に供した減価償却資産」に当たらないものと解されますが、例外的取扱いとして、その資本的支出の内容が、例えば規模の拡張である場合や単独資産としての機能の付加である場合など、実質的に新たな資産を取得したと認められる場合には、その資本的支出について、措置法少額資産特例を適用することができるものとされています(措置法通達67の5-3)。
3 お示しの当初リース資産たる複合機に付属機器として取り付けられたステイプルフィニッシャーは、ホチキス止め等の機能を有するということから、複合機に新たな機能を付加するものとして資本的支出に該当し、上記1の「当初リース資産」に係る「追加取得資産」に相当するものと認められます。
  そして、上記2の取扱いにいう「単独資産としての機能の付加」には、単体で機能するもののみならず、当初リース資産に接続して当初リース資産にはなかった新たな機能を発揮する資産をも含むものと解するのが相当と考えられます。
  したがいまして、お尋ねのケースの複合機についてされた資本的支出の金額すなわちステイプルフィニッシャーの購入価額28万円については、「単独資産としての機能の付加」に当たるものとして、措置法少額資産特例の適用による一括損金算入が可能となるものと考えられます。

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令48条の2第1項6号
法人税法施行令55条
法人税法施行令133条
法人税法施行令133条の2第1項
租税特別措置法67条の5第1項
租税特別措置法関係通達(法人税編)67の5-3

【収録日】

平成31年 3月29日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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