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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

無利息債務と債務控除

【質問】

 Kは、自己所有の土地の上に賃貸ビルを建設するため、そのビルの賃借人となる甲社から建築資金に充てるための金員を建築協力金として受け取つた。
 この建築協力金は、建物完成後10年間は据え置き、それ以後の10年間に均等額を甲社に返還する。この場合、据置期間中は無利息、その後の10年間は年1%の利率とするとの契約を締結した。
 ところで、Kは、上記賃貸ビルの完成後まもなく死亡したが、Kの相続にかかる相続税の申告に際し、その建築協力金に係る債務の額は、無利息または低利率による経済的利益の現価相当額を建築協力金の額から控除して評価しなければならないか。
 なお、Kと甲社との間には、特殊関係はなく、その取引は全くの独立した当事者間における正常なものである。

【回答】

 賃貸人が建築協力金を無利息または低利で受け入れたことにより享受する経済的利益相当額を考慮して実際の支払賃貸料の額が低く定められている場合には、建築協力金に係る債務の額は、元本金額そのままが債務の額となる。

【関連情報】

《法令等》

相続税法13条
相続税法14条1項
相続税法22条

【解説】

 建物の賃貸に際して、賃借人から建築協力金等の名目で、金銭の無償または低利による貸し付けがあつた場合においても、その見返りとしてその建物の賃料が低く約定されている等、無利息または低利による経済的利益の額が通常の賃料と約定の賃料との差額と相殺的な関係にあると認識される場合には、その貸付けに係る債務は、実質的には無利息または低利によるものということはできないから、その債務を相続または遺贈によつて承継した場合には、課税価格の計算上経済的利益の現価相当額を減じて評価する必要はないと考えられる。
《参考裁決》
昭和57年6月14日 国税不服審判所裁決
「賃貸ビルに係る保証金債務の額について、債務控除の適用上単に形式的に無利息等であることを理由として経済的利益の現在価値を控除することは不相当であるとされた事例」
平成19年4月26日 国税不服審判所裁決
1. 無利息の預り保証金及び敷金に係る債務控除額は、その元本価額から、通常の利率による返還期までの間に享受する経済的利益の額を控除した額によるのが相当であるとした事例。
◆参照判例等◆
 :66003431
 :26012124

【収録日】

平成23年 1月26日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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