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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

社宅に係る「通常の賃貸料」の額を計算する場合の固定資産税の課税標準額

【質問】

 固定資産評価証明書には、「平成X年度価格12,000,000(円)」のほか、摘要欄に「固定資産税の課税標準額1,560,000(円)」、「都市計画税課税標準額 3,900,000(円)」、「課税標準の特例額2,000,000(円)」、「比準課税標準額 1,470,000(円)」といったものも表示されていますが、社宅を貸与した場合における「通常の賃貸料」の額の計算の基礎とされる固定資産税の課税標準額とは、上記評価証明書に記載されている「固定資産税の課税標準額1,560,000(円)」を適用すればよいのでしょうか。

【回答】

 固定資産税の課税標準額は、賦課期日(1月1日)における固定資産の価格として固定資産課税台帳に登録されているものをいいますが、固定資産評価証明書に記載されている「平成X年度価格12,000,000(円)」がこれに該当します。
《参考》
 国税庁HP《源泉所得税質疑応答事例》「社宅に係る通常の賃貸料の額を計算する場合の固定資産税の課税標準」参照

【関連情報】

《法令等》

所得税法36条
所得税法施行令84条の2
所得税基本通達36-40
所得税基本通達36-41
地方税法341条5号
地方税法349条
地方税法349条の2

【解説】

 法人又は個人の事業の用に供する資産を専属的に利用することにより役員又は使用人が受ける経済的利益の額は、その資産の利用につき通常支払うべき使用料その他その利用の対価に相当する額(その利用者がその利用の対価として支出する金額があるときは、これを控除した額)とされていますので(所令84条の2)、社宅の貸与による経済的利益についてもその社宅の「通常の賃貸料の額」を基として計算することになりますが、この「通常の賃貸料の額」の算定方法が所得税基本通達36-40及び36-41に規定されています。
 そして、この計算の基礎に用いられる「固定資産税の課税標準額」とは、賦課期日(1月1日)における「固定資産の価格」として固定資産課税台帳に登録されているものをいう旨説明されていますが(所基通36-40逐条解説、国税庁HP源泉所得税質疑応答事例「社宅に係る通常の賃貸料の額を計算する場合の固定資産税の課税標準」参照)、地方税法上の固定資産税の課税標準とは、「固定資産の価格」とされており、それは、固定資産評価基準に基づいて適正に評価された価格で固定資産課税台帳に登録されたものであって(地方税法349条、349条の2)、かつ、「適正な時価」ともされていますので(地方税法341条5号)、上記逐条解説等は、このことを根拠として説明されているものと考えます。
 したがって、所得税基本通達36-40及び36-41で示されている計算式に用いられる「固定資産税の課税標準額」とは、固定資産評価証明書(注1)に同通達と同一名称で記載されている「固定資産税の課税標準額」(1,560,000円)ではなく(注2)、「平成X年度価格12,000,000(円)」ということになります。
(注1)固定資産評価証明書とは、固定資産課税台帳に登録された事項のうち、当該年度の賦課期日現在の固定資産の評価額、課税標準額、所有者、所在等を証明したものをいいます。
 なお、固定資産税評価額は、固定資産税の納税通知書に同封された「課税明細書」の土地・家屋の「価格(又は評価額)」からも知ることができます。
(注2)固定資産評価証明書に記載されている「固定資産税の課税標準額」(1,560,000円)は、固定資産税を賦課するための特例措置や負担調整措置を加味した後の価額とされますので、「適正な時価」を示したものではありません。

【収録日】

平成24年 5月23日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

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