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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

居住用財産としての土地と家屋を一括譲渡した場合の収入金額の区分方法

【質問】

 居住用家屋とその敷地を一括して譲渡し、その譲渡代金を一括して受領した場合、家屋と土地それぞれの譲渡所得の金額の計算上それらの収入金額の区分はどのように計算されるのか。
 また、家屋の所有者とその家屋の敷地の所有者とが異なつている場合に、家屋の所有者にはその土地について借地権など利用権を有しているのであるから、それらの対価も受領できると思われるが、この場合はどう計算するのか。

【回答】

 家屋とその敷地とを一括して譲渡した場合の譲渡収入金額の区分は、それぞれの譲渡資産の譲渡時における時価の比であん分して計算する。
 この場合、家屋の所有者のその土地の利用権が借地権であればその借地権の対価を土地の譲渡収入金額から区分して計算することになり、土地の所有者はその残額が収入金額となる。

【関連情報】

《法令等》

所得税法33条
所得税法36条
所得税基本通達33-11

【解説】

 家屋とその敷地とを一括して譲渡した場合の譲渡収入金額の区分は、一括譲渡した譲渡価額の合計額を、それぞれの譲渡資産の譲渡時における時価の比であん分してそれぞれの譲渡資産の収入金額を計算することになつている。
 もつとも、譲渡契約の当事者がその締結した譲渡契約において、それぞれの譲渡資産に対応する収入金額を区分しており、その区分がおおむねその譲渡した資産の譲渡時の時価の比により適正に区分されていると認められるときはその計算が認められることとなつている(所基通33ー11)。
 ところで、家屋とその敷地の一括譲渡の場合に、家屋の所有者のその敷地の利用権が賃貸借契約に基づくものであれば、その者は借地権を有するものであるから、その借地権の対価については、土地の譲渡収入金額から区分して取得することになり、土地の所有者の取得する譲渡に係る収入金額はその残額ということになる。
 居住の用に供していた家屋と敷地を一括して譲渡した場合には、居住用財産の譲渡所得の特別控除の適用を受けることができるのであるが、家屋の所有者とその家屋の敷地の所有者とが異なる場合には、上記特例は、原則として家屋の所有者についてのみ適用があるものとされている(措法35条1項)。
 ただ例外として、家屋とその敷地が一括して譲渡され、その家屋の所有者と、敷地の所有者が親族関係を有し、かつ、生計を一にしていたことおよびその家屋の所有者とその土地の所有者がともにその家屋に居住していた場合に限り、家屋の所有者の譲渡所得の金額が3,000万円に満たない場合にはその満たない部分の金額を限度として、その土地の所有者の譲渡所得の金額から控除することができるものとされている(措通35ー4)。
 質問の場合には、家屋の所有者とその敷地の所有者が上記に掲げた特殊な関係を有するときには、家屋の所有者のその敷地の使用は通常無償で行われているから、その家屋に借地権はついていないこととなる。
 したがつて、譲渡収入金額の区分については、家屋の所有者は借地権を有していないのであるから、一括収受した譲渡代金の合計額を、譲渡時における家屋の価額と土地の価額との比により区分して、それぞれ譲渡所得の金額を計算することになり、この場合に、居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例については、一定要件の限度のもとに両者が適用を受けられることになる。

【収録日】

平成19年 8月 9日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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