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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

カーナビゲーションシステムの取り付け費用

【質問】

 当社は、既存の営業車両に固定型のカーナビゲーションシステムを取付けました。このような機器は車両として償却することになるのでしょうか。最近は、ポータブルタイプで使用可能なもの(車両には、簡易に取付けし、基本的には、歩行でも、バイク等でも使用できるもの)が販売されていますが、このようなポータブルタイプのものを取り付けた場合にも車両となるのでしょうか。

【回答】

1 カーナビゲーションシステム、いわゆる「カーナビ」(以下「カーナビ」と略称します。)は、車の運転をしながら現在地の確認ができ、また、目的地までのルート案内機能などが搭載されており、車両に固定して使用されているものが一般的でしたが、最近、他用途にも使用でき、車両から取り外し可能なポータブル型のカーナビも使用されています。
2 車両に常時搭載する機器(例えば、ラジオ、メーター、無線通信機器、クーラー、工具、スペアータイヤ等をいう。)については、車両と一括してその耐用年数を適用する(耐用年数通達2-5-1)ことになっていますが、この取扱規定において、カーナビの機器名は具体的に掲載されていません。しかし、車両に常時搭載することになっている固定式のカーナビは、車両に搭載する機器に該当すると考えます。
3 なお、法人がその有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額は資本的支出となり、その例示として、次に掲げるような金額は、原則として資本的支出に該当することになります(法人税基本通達7-8-1)。
(1)建物の避難階段の取付等物理的に付加した部分に係る費用の額
(2)用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した費用の額
(3)機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合のその取替えに要した費用の額のうち通常の取替えの場合にその取替えに要すると認められる費用の額を超える部分の金額
4 ご質問のケースのように、既存の営業車両に対して固定型のカーナビを取り付けた場合、このような支出は上記3の(2)に該当し、車両の価値を増加させるための支出であるため、「資本的支出」に該当すると考えられます。
 ただし、一の計画に基づき同一の固定資産について行う修理、改良等に要した費用の額が20万円に満たない場合やその修理、改良等がおおむね3年以内の期間を周期として行われることが既往の実績その他の事情からみて明らかである場合に該当する場合には、その修理、改良等のために要した費用の額については、上記3に該当するものでも修繕費として損金経理をすることができます(法人税基本通達7-8-3)。
 なお、資本的支出は、原則、対象となった減価償却資産と種類、耐用年数の同じ資産を新たに取得したものとされている(法令55〔1〕)ため、固定型のカーナビは、対象となった「車両運搬具」と同様の耐用年数(普通車であれば耐用年数6年)で償却していくことになります。
5 他方、ポータブル型のカーナビを購入した場合は、機能的に他用途にも使用でき、取り外しも可能なため、基本的には、資本的支出ではなく、新規資産の「器具備品」として取扱うことになる(耐用年数表別表第一の器具備品にカーナビが特掲されていないので、11の「前掲のもの以外のもの」の「その他のもの」の「その他」であれば耐用年数5年)と考えます。
 なお、10万円未満のものであれば、少額減価償却資産として損金として処理されます(法令133)。
 ただし、ポータブル型のカーナビでも、固定型のカーナビと同様に、常に車両に取り付けられ、カーナビとしてしか使用されない場合など、使用実態によっては、資本的支出として取扱われるケースもあると考えます。この場合も上記4の20万円未満のものや3年以内の期間で周期的に取り換え等に該当する場合は、修繕費として損金経理をすることができます。

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令55条1項
法人税法施行令133条
耐用年数省令別表1
法人税基本通達7-8-1
法人税基本通達7-8-3
耐用年数通達2-5-1

【収録日】

平成24年12月19日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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