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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

役員退職金の支払いの方法

【質問】

 当社は、株主総会で決議された役員退職金を資金繰りの都合から分割して支払うこととしております。損金算入については支払いの都度損金経理することにより行うこととしていますが、支払いについては、現実に金銭を交付することなく当該退職役員からの借入金として処理する予定でおります。このように現実に金銭を交付しない場合であっても損金算入は認められますか。

【回答】

 分割して支払われる役員退職金は、支払った日の属する事業年度においてその支払った額につき損金経理をした場合には当該事業年度の損金に算入することが認められています。
 ところで、所得税の取扱いでは、支払には現実に金銭を交付する行為のほか、元本に繰り入れ又は預金口座に振り替えるなどその支払の債務が消滅する一切の行為が含まれるものとされていますが、法人税においても、特段の取扱いが定められていない限り、基本的には同様に取り扱って差し支えないものと思われます。
 ただし、御質問の場合の分割期間についてですが、その期間が退職年金と実質的に変わらないような長期に及ぶ場合は問題となりますから、常識的な期間の範囲に限定されるものと考えられます。
 また、その支払については、特段の定めにより現実に金銭の交付が必要とされる打切り退職金の状況とは異なるものの、恣意的な損金算入時期の選択と混同されないよう、実際にいったん支給を行った後直ちに当該資金を借り入れたのと同様の状態であるといった事実関係を要するものと考えられます。
 御質問の場合が、そうした前提を満たすような場合であれば、借入金に振り替えることによる支払債務の消滅を支払ったものとして損金に算入することは認められるでしょう。

【関連情報】

《法令等》

法人税基本通達9-2-28
法人税基本通達9-2-35(注)
所得税基本通達181~223共-1

【収録日】

令和 3年10月13日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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