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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

請負工事の対価に係る経過措置

【質問】

 当社は、一般土木建築の請負を業としてますが、当社の工事の請負契約のなかには指定日前までに締結したもので、その請負の目的物の引渡し日が新税率の施行日以後になる長期契約のものがあります。
 この長期工事の請負の対価については、その引渡しのときの新税率が適用されるのですか。

【回答】

 事業者が新税率の施行日以後に国内で行った資産の譲渡等や課税仕入れ及び輸入貨物については新税率が適用されます。また、施行日前に締結された資産の譲渡等や課税仕入れ等の契約に基づくものであっても、その譲渡等や課税仕入れ等が施行日以後に行われた場合には、別段の定めがあるものを除き、その資産の譲渡等や課税仕入れ等には、新税率が適用されます。
 しかし、税率の引上げが行われる際には経過措置が設けられます。指定日前までに締結した工事の請負契約に基づき、施行日以後にその資産の譲渡等を行う場合には、指定日以後その契約に係る対価の額が増額された部分を除き、その譲渡対価の額には、経過措置の規定により旧税率が適用され、増額された対価の部分についてのみ新税率が適用されます。
 なお、この経過措置の対象となる工事の請負契約とは、日本標準産業分類(総務庁)の大分類の建設業に係る工事の完成を約し、かつ、その対価を支払う契約をいい、また、製造の請負に係る契約とは日本標準産業分類の大分類の製造業につきその製造に係る目的物の完成を約し、かつ、その対価を支払う契約をいうとされています。
 これらの契約の範囲には、測量、地質調査、工事の施工に関する調査、企画、立案及び監理並びに設計、映画の制作、ソフトウエアの開発その他の請負契約で、仕事の完成に長期期間を要し、かつ、目的物の引渡しが一括して行われるもののうち、その内容について相手方の注文が付されているものが含まれます。
 また、この経過措置の規定の適用を受ける請負契約に係る工事等については、その取引の相手方にその旨を書面により通知する必要がありますが、その通知は請求書等にその旨を表示することでもよいとされています。
 質問の長期工事の請負契約については、その契約の締結の日が指定日前ですから、その対価の額には、経過措置の規定により、旧税率が適用されます。
注1 8%への引上げの指定日は平成25年10月1日、施行日は平成26年4月1日でした。
注2 10%への引上げの指定日は平成31年4月1日、施行日は平成31年(2019年)10月1日とされています。

【関連情報】

《法令等》

消費税法改正法(平成24年法律第68号)附則5条3項
消費税法改正法(平成24年法律第68号)附則5条8項
消費税法改正法(平成24年法律第68号)附則16条
消費税法施行令改正令(平成25年政令第56号)附則4条5項
消費税法施行令改正令(平成26年政令第317号)附則4条5項
平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて(法令解釈通達)(平成25年3月25日)10、14、22
平成31年10月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて(法令解釈通達)(平成26年10月27日)9、10、14、22

【収録日】

平成30年 9月30日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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