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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

代物弁済の場合の譲渡所得の収入金額

【質問】

 私は、ある貸金業者に借入金を返済する代りに土地を提供した。借入金の額は800万円でその利息が300万円ほどあつた。
 提供した土地の時価は1,100万円程度と思うが、この場合でも譲渡所得税が課税されるのか。

【回答】

 質問の場合には、土地を貸金業者に提供(譲渡)したことにより債務の消滅という経済的利益を受けたことになるから、土地の提供(譲渡)と債務の消滅(経済的利益の享受)が対価関係に立つ有償譲渡が成立したことになる。そこで、その対価の額(800万円+300万円=1,100万円)が譲渡所得の収入金額となり、それに対して所得税が課税されることになる。

【関連情報】

《法令等》

所得税法33条
所得税法36条

【解説】

 資産の譲渡には、通常の売買のほか、交換、競売、公売、代物弁済、財産分与、収用、法人に対する現物出資なども含まれている。
 質問のように、債務の返済に代えて自己の所有する土地を債権者に引き渡した場合は代物弁済に当たり、譲渡所得の課税原因となる。
 この場合の譲渡所得の収入金額は、原則として、代物弁済により消滅した債務の金額(借入金の元利合計1,100万円)になるが、債務の金額が提供した資産の時価額を超えるときは、譲渡所得の収入金額としてはその時価額にとどまることになる。
 また債権者から、代物弁済に係る土地の価額と債務額との差額について清算金が交付された場合には、その清算金の額を譲渡収入金額に加算する(所法33条、36条1項)。
 なお、その代物弁済が、資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難であり、強制換価手続(滞納処分、強制執行、担保権の実行としての競売、企業担保権の実行および破産手続をいう。)を執行されることが避けられない事情の下に行われたものであると認められる場合には、その譲渡による所得については所得税の非課税措置がある(所法9条〔1〕10、所令26)。

【収録日】

平成18年 2月17日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

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