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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

建物内部造作(金庫扉)の資産区分及び耐用年数

【質問】

 A信用金庫は新店舗を建築し、新店舗内に金庫室を造作しましたが、金庫扉はメーカーの規格品を取り付けました。金庫扉は建物から取り外しはできませんが、金庫用の規格品であり、減価償却資産の耐用年数別表第一「器具及び備品」の「6 容器及び金庫」、「金庫」の「その他のもの」として耐用年数「20年」を適用するものと考えますが、いかがでしょうか。

【回答】

1 建物の内部造作については、建物、建物附属設備、器具及び備品のいずれに区分して耐用年数を適用すべきか、実務上、問題となることも多いところ、耐用年数通達1-2-3においては、「その造作が建物附属設備に該当する場合を除き、その造作の構造が当該建物の骨格の構造と異なっている場合においても、それを区分しないで当該建物に含めて当該建物の耐用年数を適用する」ものとされています。
  なお、建物附属設備は、暖冷房設備、照明設備、通風設備、昇降機その他建物に附属する設備をいうものとされています(法令13一)。通常は、〔1〕建物内に収容する人の居住性の維持のために施設するもの(電気設備、給排水設備、衛生設備及びガス設備)、〔2〕建物内に収容する人の作業雰囲気等の調整及び建物固有の機能を向上させるために施設するもの(冷房、暖房、通風又はボイラー設備、昇降機設備)、及び〔3〕〔1〕及び〔2〕以外に、その使用可能期間が短い等のため特に建物から分離して償却することとされたもの(消火、排煙又は災害報知設備、格納式避難設備、エヤーカーテン又はドアー自動開閉設備、アーケード又は日よけ設備、店用簡易設備、可動間仕切り)に区分できるとされていますが、ご質問の金庫室及び金庫扉はこれらの建物附属設備には該当しないものと考えられます。
2 また、建物の内部造作の「器具及び備品」への該当性については、「建物の耐用年数は、建物本体の他に、個々の内部造作を総合して算定した上、更に、建物の構造及び用途の違いを勘案して、具体的な建物の耐用年数に差を設けており、旅館用なら旅館用というように用途にふさわしい内部造作を想定して算定されているものと認められるところ、このような趣旨からすると、耐用年数省令別表第一所定の「建物附属設備」に該当しない建物の内部造作のうち、建物と物理的・機能的に一体となったものについては、建物の耐用年数が適用され、他方、構造上建物と独立・可分であって、かつ、機能上建物の用途及び使用の状況に即した建物本来の効用を維持する目的以外の固有の目的により設置されたものは、「器具及び備品」に関する耐用年数が適用されるものと解され」(平成5年3月23日判決/広島地方裁判所(第一審)要旨、LEX/DB:60027120)るとして、建物と物理的・機能的に一体となったものについては、建物の耐用年数を適用するものとされています。
3 ご質問の金庫扉は、A信用金庫の新店舗の新築に際し、建物の内部造作として設置された金庫室の扉であり、建物と物理的・機能的に一体となったものと認められることから、建物と独立・可分な「器具及び備品」には該当せず、建物の耐用年数が適用されることになります。
  なお、適用する建物の耐用年数は、「例えば、旅館等の鉄筋コンクリート造の建物について、その内部を和風の様式とするため特に木造の内部造作を施設した場合においても、当該内部造作物を建物から分離して、木造建物の耐用年数を適用することはできず、また、工場建物について、温湿度の調整制御、無菌又は無じん空気の汚濁防止、防音、遮光、放射線防御等のために特に内部造作物を施設した場合には、当該内部造作物が機械装置とその効用を一にするとみられるときであっても、当該内部造作物は建物に含めることに留意する」ものとされています(耐用年数通達1-2-3)から、この金庫扉の取得価額も新店舗建物の取得価額に含めて、その建物の構造又は用途、細目に応じた耐用年数を適用することになります。

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令13条1号
1-2-3

【収録日】

平成27年 9月30日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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