TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
戻る 前文献
20文献中の13文献目

《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

少額減価償却資産の取得価額の判定(事務机と椅子)

【質問】

 A社は、資本金5億円の商事会社ですが、本社移転に伴い、本社勤務の社員全員(50名)の事務用の机及び椅子を取り換えましたが、購入単価は、1名当たり12万円(事務机8万円、椅子4万円)で、総額600万円でした。
 そこで質問ですが、法人税法施行令133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》の取得価額の考え方としては、〔1〕事務机及び椅子はそれぞれ別個の資産として考えるべきであり、そうすると、いずれも購入単価が10万円未満であることから少額減価償却資産に該当する、あるいは、〔2〕使用形態からして事務机と椅子はセットで機能することから1セットで考えるべきであり、そうすると、購入単価は12万円となり、少額減価償却資産に該当しない、のいずれが正しいのか、ご教示ください。

【回答】

1 法人税法施行令133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》又は同133条の2《一括償却資産の損金算入》の規定を適用する場合において、取得価額が10万円未満又は20万円未満であるかどうかは、通常1単位として取引されるその単位ごとに判定することとされています(法基通7-1- 11)。
  なお、この取扱いは、租税特別措置法67条の5《中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例》の規定を適用する場合における取得価額が30万円未満であるかどうかについても同様です(措通67の5‐2)。
2 お尋ねのケースで本社移転に伴い一括購入した事務机及び椅子は、通常は1個の机と1個の椅子がセットとなって使用されることから、お示しいただいた〔2〕の考え方のように「事務机と椅子の1セットで考えるべき」との考え方もあろうかとは思われます。
  しかしながら、上記1の取扱いのポイントは、「使用される単位ごと」ではなく「取引される単位ごと」に判定することにあるものと解されます。
  そうすると、事務机と事務用の椅子は、応接セットのようにセットで取引されるものではなく、それぞれ別個に取引されるのが通常ですから、取得価額が10万円未満であるかどうかは、事務机及び椅子それぞれ個別に判定するのが相当と考えます。
3 また、耐用年数省令別表第一の「器具及び備品」の細目を見ますと、「応接セット」が一の減価償却資産として掲げられているのに対して、「事務机」及び「事務いす」はそれぞれ別個の資産として掲げられていますから、その意味でも、これらをセットで一個の資産として取り扱うことは不合理と考えられます。
4 以上のとおり、お尋ねの取得価額の考え方としては〔1〕が妥当し、事務机(1個当たり取得価額8万円)及び椅子(1個当たり取得価額4万円)は、いずれも取得価額が10万円未満で、少額の減価償却資産に該当しますから、それらの購入総額600万円については、事業の用に供した日の属する事業年度において損金経理をすることにより損金の額に算入することができるものと考えます。

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令133条
法人税法施行令133条の2
租税特別措置法67条の5
法人税基本通達7-1-11
租税特別措置法67条の5

【収録日】

平成26年 5月14日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

 TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
戻る 前文献 次文献