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工業所有権の取得価額は、他の者から取得した場合と、自己の試験研究により取得した場合ではその取扱いを異にしています。 1 法人が他の者から特許権、実用新案権、商標権及び意匠権の工業所有権を取得した場合には、購入の代価(購入のために要した費用を含む。)のほか、工業所有権を事業の用に供するために直接要した費用の額との合計額が取得価額となりますので、出願料、特許料等の費用の額についても、その工業所有権の取得価額に含めなければなりません。 なお、この場合も登録免許税については取得価額に算入しないことができます。 2 しかし、ご質問の場合は自己の試験研究により特許権を取得するということです。 従来試験研究のために特別に支出する費用は繰延資産とされてきましたが、平成19年度税制改正により試験研究費は繰延資産の範囲から除外されましたから、試験研究のための費用は発生の都度損金の額に算入されます。 このために、自己の試験研究により特許権を取得し、その出願費用を支出するときに、その付随的な費用である出願料等だけが特許権の取得価額になることは、実情に即さないと考えられます。 したがって、ご質問の場合の特許出願の費用は、その支出の日の属する事業年度の損金の額に算入することができます。 また、このような場合には、特許権は有しているけれども、帳簿上その特許権の取得価額が「ゼロ」ということになりますので、そのような処理もあり得るということになります。ただ、そのようなときには備忘価額を付しておくことが考えられます。
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