TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
前文献
20文献中の12文献目

《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

自己の試験研究により特許権を取得する場合の費用の取扱い

【質問】

 当社では、ある試験研究が成功したので、特許出願することにしました。
 試験研究の過程で支出した費用はその都度、期間費用として損金の額に算入してきましたが、今回支出する特許出願に要する費用の額は特許権の取得価額として資産に計上しなければいけないのでしょうか。
 出願費用を資産に計上しないことができる場合には、特許権の取得価額がないということになりますが、このような経理処理でいいのでしょうか。

【回答】

 工業所有権の取得価額は、他の者から取得した場合と、自己の試験研究により取得した場合ではその取扱いを異にしています。
1 法人が他の者から特許権、実用新案権、商標権及び意匠権の工業所有権を取得した場合には、購入の代価(購入のために要した費用を含む。)のほか、工業所有権を事業の用に供するために直接要した費用の額との合計額が取得価額となりますので、出願料、特許料等の費用の額についても、その工業所有権の取得価額に含めなければなりません。
  なお、この場合も登録免許税については取得価額に算入しないことができます。
2 しかし、ご質問の場合は自己の試験研究により特許権を取得するということです。
  従来試験研究のために特別に支出する費用は繰延資産とされてきましたが、平成19年度税制改正により試験研究費は繰延資産の範囲から除外されましたから、試験研究のための費用は発生の都度損金の額に算入されます。
  このために、自己の試験研究により特許権を取得し、その出願費用を支出するときに、その付随的な費用である出願料等だけが特許権の取得価額になることは、実情に即さないと考えられます。
  したがって、ご質問の場合の特許出願の費用は、その支出の日の属する事業年度の損金の額に算入することができます。
  また、このような場合には、特許権は有しているけれども、帳簿上その特許権の取得価額が「ゼロ」ということになりますので、そのような処理もあり得るということになります。ただ、そのようなときには備忘価額を付しておくことが考えられます。

【関連情報】

《法令等》

法人税法施行令14条

【収録日】

平成25年 9月18日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

 TKC会員事務所一覧 TKC会員のご紹介
前文献 次文献