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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

太陽光発電設備の敷地の整地費用の取扱い

【質問】

 A社は、関連グループ企業が所有する土地を活用して太陽光発電設備による売電事業を行うべく設立された法人ですが、設立第2期目の当期において、A社自ら取得した甲土地上に第1号機を設置したほか、関連会社B社から賃借した乙土地上に第2号機を設置して、それぞれ売電事業の用に供しました。
 両機の設置に当たっては、いずれも太陽光パネルを設置するために必要な土地の整地作業(伐採、伐根、地ならし等)を行い、甲土地については2千万円、乙土地については3千万円の整地費用を支出しました。
これらの費用は、太陽光発電設備の設置に要した費用としてその取得価額に含めることとして差し支えないでしょうか。
 なお、乙土地の賃貸借に際しては、権利金等の授受はなく、賃借権の登記もしていません。

【回答】

1 埋立て、地盛り、地ならし、切土、防壁工事その他土地の造成又は改良のために要した費用の額は、その規模、構造等からみて土地と区分して構築物とすることが適当と認められるものを除き、原則としてその土地の取得価額に算入することとされています(法基通7-3-4)。
  ただし、その地盛り等の工事が、土地の改良のためのものではなく、専ら建物、構築物等の建設のために必要な工事である場合には、その建物、構築物等の取得価額に算入することとされています(法基通7-3-4(注))が、これは例えば石油タンクのように通常の構築物等に比べ格段に強固な地盤や平坦地性の確保を要する場合に、特別な地質調査や地盤調査のための費用並びに特殊な地盤強化工事のための費用等、通常の造成費用の額を超える費用を要する場合のその超える費用」が該当するものと解されます。
  また、賃借した土地の改良のためにした地盛り、地ならし、埋立て等の整地に要した費用の額については、借地権の取得価額に算入することとされています(法基通7-3-8(2))。
2 お尋ねの「伐採・伐根・地ならし」とは、太陽光発電パネルを設置するための敷地に係る整地工事と認められるところ、その整地工事が、太陽光発電パネルを設置する敷地の用に供するために通常要する工事にすぎず、「専ら太陽光発電設備の設置のために特別に要する工事」と認められない場合には、太陽光発電設備の取得価額に算入するのではなく、その整地工事費用の全額を、土地の取得価額(賃借した土地の改良のために要した費用である場合は借地権の取得価額)に算入するのが相当と考えられます。
  したがいまして、A社が所有する甲土地に係る整地費用の額2千万円は、甲土地の取得価額に算入すべきところと考えられます。
  また、太陽光発電設備は、建物や構築物ではなく原則として機械及び装置等に該当することから、太陽光発電設備を設置するための土地の利用に際しては、基本的には物品置場や駐車場等として土地を更地のまま使用する場合と同様に「通常権利金を授受しない土地の使用」として、借地権の設定に伴う権利金の認定課税等は行われない(法基通13-1-5)ものと解されます。しかしながら、上記1の取扱いのうち借地権の取得価額とする取扱いは、賃借権の登記の有無はもとより借地権の対価の授受や認定課税を前提とするものではありませんから、たとえ乙土地に係る借地権の取得を伴わない場合であっても、乙土地について支出された整地費用の額3千万円が、乙土地を賃借して利用するために投下(支出)されるものである限り、借地権の取得価額に算入すべきところと考えられます(平成3年2月27日裁決:LEX/DB文献番号26010698)。

【関連情報】

《法令等》

法人税基本通達7-3-4
法人税基本通達7-3-8

【収録日】

令和 1年 6月17日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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