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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

個人事業主の死亡後に賦課された個人事業税の必要経費算入の可否

【質問】

 個人事業主(以下「A」といいます。)の死亡後、個人事業税の賦課決定通知書が送達されてきましたが、この個人事業税をAの事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできますか。

【回答】

 Aの事業が相続人(以下「B」といいます。)に引き継がれた場合には、当該事業を承継したBの事業所得の金額の計算上必要経費に算入することになり、相続による事業承継が行われなかった場合には、事業廃止後に生じた租税公課としてAの事業所得の金額の計算上必要経費に算入することになるものと解されます。

【関連情報】

《法令等》

所得税法37条1項
所得税法63条
所得税法152条
所得税基本通達37-6
所得税基本通達37-7

【解説】

1 租税の必要経費算入の時期は、原則として申告又は賦課決定等の手続によりその納付すべきことが具体的に確定した時によることになりますが、個人事業税についても、この原則どおりに賦課決定のあった日とされることになりますので(所基達37-6逐条解説参照)、年の中途においてAが死亡した場合において、Aに課されるべき個人事業税がAの事業所得の金額の計算上必要経費に算入できるのは、基本的にはその死亡時までに賦課決定通知書が送達されているものに限られることになります。
2 ところで、被相続人の事業を相続人が承継したときには直ちに被相続人の事業が廃止されたことにはならないと解されていることから(東京高裁平成9年3月24日判決(文献番号60034642)参照)、ご質問のように、Aの相続開始時までに個人事業税の賦課決定通知書が送達されていない場合において、Aの事業を相続によりBが承継した場合には、Aに対して所得税法第63条《事業を廃止した場合の必要経費の特例》及び所得税基本通達37-7《事業を廃止した年分の所得につき課税される事業税の見込控除》の適用はなく、事業を承継したBの事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入されることになるものと解されます。
  また、Aの事業が相続によって事業承継が行われない場合には、相続開始をもってAの事業廃止とされ、Aに課されるべき個人事業税は事業廃止後に生じた租税公課として所得税法第63条により事業廃止日の属する年分の必要経費に算入されることになりますが、その際、既に準確定申告書が提出されているときには、所得税法第152条に基づいて更正の請求ができることになり、また、準確定申告書が未提出のときには、所得税基本通達37-7の規定に基づいて個人事業税の課税見込額を必要経費に算入することもできるものと解されます。

【収録日】

平成29年12月29日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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