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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

葬式費用についての債務控除

【質問】

 被相続人甲の相続人は、長男、長女、次男及び三男の4人であった。甲の遺産は、すべて国内財産である。
 長男、次男及び三男は、いずれも日本国内に居住している。次男及び三男は、適法な相続放棄をしたが、次男は、甲が保険契約者・被保険者で保険料を支払ってきた生命保険契約の受取人として、その死亡保険金1,000万円を受け取った。
 長女は、8年前に米国人と結婚して米国に居住し、米国籍となっている。
 甲の遺産は、長男及び長女の当事者間で、それぞれの取得財産の合計価額がほぼ均等価額となるように分割する遺産分割協議が成立している。
 葬式費用は800万円を支出したが、長男、長女、次男及び三男が、均等に負担した。
 この場合、相続税の課税価格の計算上の上記4人が負担した甲の葬式費用についての債務控除はどのようになるのか。

【回答】

 甲の葬式費用についての債務控除は、次のとおりとなります。
 相続人の4人は、いずれも、自己の負担した200万円を債務控除することができる。

【関連情報】

《法令等》

相続税法13条
相続税法基本通達13-1

【解説】

 被相続人の債務及び葬式費用について債務控除の適用がある者は、(1)相続により財産を取得した者(相続人)、(2)遺贈により財産を取得した相続人、又は(3)包括遺贈により財産を取得した者のいずれかであって、かつ、居住無制限納税義務者又は非居住無制限納税義務者に該当する者に限られます。
 したがって、本件では、原則的には、相続放棄をした次男及び三男はもはや相続人ではないので債務控除は認められないので債務控除は認められないことになります。
 ところで、次男は相続税法上で遺贈により取得したとみなされる生命保険金1,000万円を取得していますが、この取得は、次男が相続放棄をしたことから、債務控除の要件の「相続人の遺贈による財産の取得」には該当しません。しかし、葬式費用については、相続放棄をした者が現実に被相続人の葬式費用を負担した場合には、その負担額をその負担者の遺贈による取得財産の価額から債務控除しても差し支えないとする取扱いがあります(相基通13-1)。
 なお、長女は、平成25年4月1日以後は、非居住無制限納税義務者に該当することとなったので、相続税法1条の3第2号ロの規定により債務控除の対象者となります。

【収録日】

平成25年 7月16日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
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