《税務Q&A》
情報提供 TKC税務研究所
【件名】
年の中途で居住者が非居住者となった場合の税額の計算
【質問】
個人事業を営んでいたが、友人の依頼により3年間海外の事業を手伝うため、本年9月に海外へ出国することとなった。 そこで、自分の店舗は他人に賃貸する予定であるが、この賃貸料の所得も含め、本年分の所得税はどのように計算するのか。
【回答】
本年分の所得税は、1月1日から海外へ出国するまでの全ての所得に、出国後の店舗の賃貸から生ずる不動産所得を合計し、これから所得控除及び税額控除を行って計算することとなる。
【関連情報】
《法令等》
【解説】
その年の12月31日に非居住者である者で、年の中途までは居住者であったような場合の所得税は、居住者期間内に生じた全ての所得と非居住者期間内に生じた国内源泉所得に対して課税することとされている(所法7条、8条)。 その場合の所得税の額の計算は、非居住者期間内の所得が総合課税の対象とされる所得であるか、又は分離課税の対象とされる所得であるかによって異なることとなる。 すなわち、非居住者期間内に生じた所得が総合課税の対象とされる国内源泉所得である場合に課税される所得税の額は、所得税法第165条の規定により、所得税法第102条の規定に準じて計算することとされており、居住者期間内の全ての所得と非居住者期間内の総合課税の対象となる所得とを合計したところで税額を計算することとなる(所基通165-1)。 質問の場合、非居住者となった後の店舗の賃貸から生ずる所得は、所得税法第164条第1項第2号に該当し、総合課税の対象とされるものと考えられる。 したがって、本年分の所得税は、1月1日から非居住者となるまでの居住者期間内の全ての所得に、非居住者となってからの店舗の賃貸による不動産所得を合計し、これから所得控除及び税額控除を行って計算することとなる。 なお、雑損控除は居住者期間内の損失と非居住者期間内の恒久的施設に帰属する損失についてその適用があることとされ(所令258条3項1号)、また、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除及び地震保険料控除については居住者期間内に支払ったものが控除の対象とされている(所令258条3項2号、3号、4号)。 更に、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除及び特定親族特別控除の規定の適用に係る控除額の計算の基礎となる扶養親族等の判定の時期等については次のような区分に応じ次に掲げる時によるものとされている(所基通165-2)。1 その者が、納税管理人の届出をして非居住者となった場合は、その年12月31日(その者がその年中に死亡したときは、その死亡の時)2 その者が、納税管理人の届出をしないで非居住者となった場合は、その非居住者となった時
【収録日】
令和 8年 1月13日