税金の基礎知識

10.個人の支払った寄付金の所得控除

1 寄付金控除(所得控除)

個人が、国や地方公共団体、公益法人等に対して寄付金を支払った場合、寄付金控除として所得から控除できます。支払先が特定されている寄付金なので、「特定寄付金」と呼ばれています。

(1)「特定寄付金」の支払先
  • 国や地方公共団体への寄付金
  • 特定公益増進法人への寄付金
  • 公益法人で財務大臣が指定した寄付金
  • 認定NPO法人(一定の要件を満たすとして国税庁長官の認定を受けたもの)
  • 主務大臣の認定を受けた特定公益信託のうち一定の要件を満たす公益信託の信託財産とするために支出した寄付金
  • 地域再生法の規定で認定地方公共団体が指定する公益法人

≪ 所得金額の40%又は特定寄付金の額のいずれか少ない金額 − 5,000円
=寄付金控除額 ≫

(2)政党等寄付金特別控除(税額控除)

個人が支出した、政治活動に対する寄付金(政党・政治資金団体・その他一定の政治団体・一定の候補者)で一定の要件を満たすものは、上記の「寄付金控除の適用を受ける」か「政党等寄付金特別控除として税額から控除する」か、のどちらかを選ぶことができます。

≪ その年中に支出した政党等に対する寄付金の合計額
− 5,000円 × 30% = 政党等寄付金特別控除額 ≫

2 寄付金控除・政党等寄付金特別控除の手続き

上記の控除に関する事項を記載した確定申告書を提出します。

その際に寄付をした団体の受領書等を申告書に添付あるいは提示することが必要です。一定の特定公益増進法人への寄付金や、信託財産とするための支出については、その法人又は信託が適格であることの証明書か認定証の写しを添付又は提示する必要があります。なお、政治活動に関する寄付金については、選挙管理委員会の確認印のある「寄付金」(税額)控除のための書類」を申告書に添付する必要があります。