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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

役員退職金の損金算入について

【質問】

 次の場合、X年3月31日付けで、代表取締役にたいする退職金は損金に算入できますか。清算人には前代表取締役が就任します。
1.臨時株主総会 X年3月31日開催。
2.決議事項
  株式会社の解散決議(X年3月31日)
  代表取締役の退任
  代表取締役の退職金の支払い
  支払時期、X年3月31日(臨時総会修了後)支払い方法(銀行振込)
  清算人の選任(前代表取締役が就任)

【回答】

 法人税の取扱い上は、退職金等の損金算入の時期等については、一般的には、役員又は使用人が現実に退職してから検討されるべきものです。
 ところで、法人は解散をしても引き続き清算事務を行う必要があります。
 ご質問の場合は、解散前の代表取締役が清算人に就任するという比較的多くみられる事例ですが、その法人の清算事務に従事することから形式的にはその法人を退職していないけれども、退職金の支給については、その法人の最後事業年度において所定の手続きを経たときは、損金算入ができるかというものです。
 このことについて、参考となる取扱い等としては、次のものがあります。
(1)法基通9-2-35(退職給与の打切支給)
 …… 一定の条件を付して、いわゆる退職給与の打切支給については退職金として損金算入を認めています。
(2)所基通30―2(引き続き勤務する者に支払われる給与で退職手当等とするもの)の(6)
 ……「法人が解散した場合において引き続き役員又は使用人として清算事務に従事する者に対し、その解散前の勤務期間に係る退職手当等として支払われる給与」については、その後の勤続期間を一切加味しない条件の下に退職給与とすることとされています。
(3)昭34.12.21高知地裁判決(TKC税務判決要旨文献番号 60023430)
 ……「法人が解散した日の決議をもって同曰退職した役員従業員に対し支給することを定めた退職金は、いわゆる発生主義の原則に従って、その解散の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきである。」と判示しています。
 以上のことから、ご質問の場合は、役員退職金の損金算入時期としては、その最後事業年度において計上することができることとなります。

【関連情報】

《法令等》

法人税基本通達9-2-35
所得税基本通達30-2

【収録日】

平成22年12月 7日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
注2: 当Q&Aの内容は、作成時の法令等を基に作成しております。このため、当Q&Aの内容が最新の法令等に基づいているかは、利用者ご自身がご確認ください。
注3: 当Q&Aの著作権は株式会社TKCに帰属します。当Q&Aのデータを改編、複製、転載、変更、翻訳、再配布することを禁止します。

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