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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

リース取引をした場合の賃借人の税務仕訳

【質問】

 平成24年6月に、次のとおりの所有権移転外リース取引契約を行いリース開始しました。リース取引開始時及びリース期間中の税務処理(仕訳)はどのようになりますか。
 リース資産:器具備品(法定耐用年数6年)
 リース期間:5年、リース料の総額3,000千円(月額50千円)、なお、リース契約書にはリース料総額3,000千円には300千円の金利が含まれている旨記載されている。
 なお、当社の決算期は5月です。

【回答】

1 法人が、法人税法第64条の2第3項に規定する「リース取引」を行った場合には、そのリース取引の目的となる資産の賃貸人から賃借人への引渡しの時に売買があったものとして、当該賃貸人又は賃借人である内国法人の各事業年度の所得の金額を計算することとされています(法法64の2〔1〕)。
 ところで、購入によって取得した減価償却資産の取得価額は、当該資産の購入の代価(付随費用を含む。)に当該資産を事業の用に供するために直接要した費用の額を加えた金額とされています(法令54〔1〕一)が、売買があったものとされるリース資産の取得価額は、原則としてそのリース期間に支払うべきリース料の合計額によることとされています(法基通7-6の2-9)。ただし、リース料の合計額のうち利息相当額から成る部分の金額を合理的に区分することができる場合には、当該リース料の合計額から当該利息相当額を控除した金額を当該リース資産の取得価額とすることができます。
 なお、再リース料の額は、原則として、リース資産の取得価額に算入しませんが、再リースをすることが明らかな場合には、取得価額に含まれます。また、リース資産を事業の用に供するために賃借人が支出する付随費用の額は、リース資産の取得価額に含まれます(同通達(注)1~2)。
 ご質問の場合、リース取引開始時の処理(仕訳)は次のようになります。
 (仕訳)
  リース資産(器具備品)2,700千円 / リース債務2,700千円
  (法人税基本通達7-6の2-9のただし書きを適用して、リース料の合計額から当該利息相当額を控除した金額を当該リース資産の取得価額としました。)
2 次に、法人税基本通達7-6の2-9のただし書きを適用して、リース料の合計額のうちから利息相当額を合理的に区分した場合の当該利息相当額については、リース期間の経過に応じて利息法又は定額法により損金の額に算入されます(同通達(注)3)。
 また、リース資産については「リース期間定額法」により減価償却費の償却限度額の計算を行うこととされています(法令48の2〔1〕六)。
 「リース期間定額法」というのは、リース資産の取得価額をリース期間の月数で除して計算した金額に当該事業年度における当該リース期間の月数を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として償却する方法をいいます(法令48の2〔1〕六かっこ書)。
 この場合、取得価額に残価保証額に相当する金額が含まれている場合には、当該残価保証額を控除した金額が取得価額とされます。ここでいう残価保証額とは、リース期間終了の時にリース資産の処分価額が所有権移転外リース取引に係る契約において定められている保証額に満たない場合にその満たない部分の金額を当該所有権移転外リース取引に係る賃借人がその賃貸人に支払うこととされている場合における当該保証額をいいます(法令48の2〔5〕六)。
 リース期間定額法の償却限度額の計算方法を算式で表しますと、次のようになります。
[算式]
                      その事業年度における
                    リース資産のリース期間の月数
(リース資産の取得価額-残価保証額)×――――――――――――――――
                    リース資産のリース期間の月数

 ご質問の場合、リース期間中の処理は次のようになります。
(1)毎月のリース料支払時の処理
 (仕訳)
   リース債務  45千円 / 現金 50千円
   支払利息    5千円 /
   (支払利息については定額法によりました。)
(2)各事業年度における減価償却費の処理
 (仕訳)
   減価償却費 540千円 / リース資産(器具備品)540千円
   (減価償却費はリース期間定額法により、2,700千円×12月/60月=540千円となります。)

【関連情報】

《法令等》

法人税法64条の2
法人税法施行令48条の2
法人税法施行令54条1項
法人税基本通達7-6の2-9

【収録日】

平成24年 8月22日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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