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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

年の中途で貸付けをやめた場合の固定資産税の取扱い

【質問】

 甲は不動産貸付業を行っている者ですが、店舗用の敷地として貸付けている土地Aについては、本年6月1日にその賃借人に譲渡しました。また、青空駐車場として利用している土地Bについては、甲の子供の住宅の敷地として利用したいと考えて、本年10月末日をもってその貸付を中止しました。
 この結果、本年11月以降、甲には不動産賃貸料収入がなくなりましたが、土地A及び土地Bに係る固定資産税は、甲の本年分の不動産所得の金額の計算上、その貸付期間に応じた部分の金額を必要経費に算入することになるのでしょうか、それとも、その全額を必要経費に算入することができるのでしょうか。
 なお、土地A及び土地Bに係る固定資産税の納税通知書はいずれも5月初めに受け取っています。

【回答】

 土地A及び土地Bに係る固定資産税の納税通知書は5月初めに通知されており、土地Aを譲渡した6月1日及び土地Bの駐車場を廃止した10月末日には、いずれもその納付すべきことが具体的に確定していますので、土地A及び土地Bに係る固定資産税額をその業務廃止までの期間で按分計算することなく、その納付すべき全額を不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することになります。

【関連情報】

《法令等》

所得税法37条
所得税基本通達37-5
所得税基本通達37-6

【解説】

 業務の用に供される資産に係る固定資産税は、その業務に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されます(所法37条、所基通37-5)。
 業務の用に供される資産に係る租税の必要経費に算入される時期は、原則として、申告、更正若しくは決定又は賦課決定によりその納付すべきことが具体的に確定した時とされています(所基通37-6)。ただし、賦課課税方式による租税のうち納期が分割して定められているものについては、各納期の税額をそれぞれの納期の開始の日又は実際に納付した日の属する年分の必要経費に算入することができるとされています(所基通37-6(3))。
 したがって、賦課課税方式により納期が分割して定められている租税の必要経費算入時期については、〔1〕その賦課課税通知を受けた時にその全額を必要経費に算入する、〔2〕分割された納期が開始した時にその納期に係る金額を必要経費に算入する、〔3〕実際に納付した時に納付した金額を必要経費に算入する、という3つの方法のいずれかによることができることになります。
 ところで、固定資産税は、1月1日現在の資産の所有者として登録されている者が、その年の4月1日からの1年度分の税をすべて納付することとされており、その納期は、一般的には4月、7月、12月、2月中において、市町村が条例で定める日とされています。そして、その納税通知書は遅くとも納期限の10日前までに納税義務者に交付されることになっています。
 ご質問の場合、土地A及び土地Bに係る固定資産税に係る納税通知書は、5月初めに受け取っていますので、土地Aを譲渡した6月1日又は駐車場業務を廃止した10月末日にはその納付すべき固定資産税額は具体的に確定していることになります。したがって、ご質問の場合についても、上記〔1〕のとおり、その納税通知書を受けた時において、その全額を必要経費に算入することができます。
 なお、特別な事情により、納期が一般的な納期と異なる定めがある市町村(例えば、東京都の場合、6月、9月、12月、2月となっています。)の固定資産税については、その納税通知書が送付された時期を確認の上、判断していただくことになります。
(参考)相続が発生した場合の固定資産税の経費算入については、税務Q&A46101789があります。

【収録日】

平成25年 3月19日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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