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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

旅費・交通費、転勤旅費、支度金等に係る仕入税額控除

【質問】

 海運業を営む課税事業者ですが、従業員等に対し支給した次のような旅費・交通費等に係る仕入税額控除の計算はどうなるのですか。
(1)通勤費手当のうち非課税とされる部分を超える部分の額
(2)出張旅費、宿泊費、日当のうち通常必要な部分を超える部分の額
(3)国内支店への転勤者に支給する支度金
(4)船員に支給する航海日当
(5)海外支店からの赴任者に支給する赴任支度金
(6)招へいした外国講師に直接支払う渡航費用

【回答】

 消費税法にいう課税仕入れとは、事業者が事業として、他の者から資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は役務の提供(所得税法上の給与等を対価とするものは除かれます)を受けるもののうち、その他の者が事業としてその資産を譲渡し、貸付けし、役務の提供をしたとした場合に、課税資産の譲渡等に当たるもので輸出免税等となるもの以外のものとされています。
 質問の場合の旅費交通費等の支払対価に係る仕入税額控除については、それぞれ、次のように取り扱われるものとされています。
(1)通勤費手当(通勤定期券等の現物支給を含みます)については、その通勤のために通常必要とする範囲内のものである限り、所得税法施行令20条の2《非課税とされる通勤手当》の規定の非課税限度額を超えた部分の額で給与等に当たるものであっても、その全額が課税仕入れとなり、仕入税額控除の対象となります。
(2)出張旅費、宿泊費、日当については、所得税法9条《非課税所得》1項4号の規定により、所得税が非課税とされている通常必要と認められる範囲のものは、課税仕入れに係る支払対価に該当して仕入税額控除の対象となりますが、通常必要と認められる範囲を超える部分については、通勤手当の場合とは異なり、その超える部分は給与等を対価とする役務に該当し、課税仕入れとはなりません。
(3)国内支店への転勤者に国内での出費相当額を定額化して支給する支度金については、その支度金が所得税法基本通達9-3《非課税とされる旅費の範囲》に定められた非課税とされる移転料に当たるものの場合には課税仕入れに該当しますから、仕入税額控除の対象となります。
(4)船員に支給する航海日当については、その航海日当のうち内国航海日当は課税仕入れに当たり仕入税額控除の対象となります。
 しかし、外国航海日当については、海外旅行の費用として課税仕入れに係る支払対価には該当しません。
(5)海外支店からの赴任者に対して社内規定等により赴任後に支給する赴任支度金は、赴任者が国内において身の回り品等の購入に充てる費用と認められますので、当該支給する事業者が課税仕入れとして経理処理している場合は、これを認めることとされています。 
 なお、海外支店からの赴任者が非居住者に該当するときは、当該非居住者が輸出物品販売場を利用したり、購入した物品について輸出免税の適用を受けることがありますが、これらの場合であっても当該支給する事業者が課税仕入れとして経理処理している場合は、居住者と同様にこれを認めることとされています。
(6)招聘した外国からの講師に対して講演料のほかに渡航費実費相当額を直接支払う場合、源泉所得税では報酬の一部として源泉徴収する取扱いになっていますので、当該旅費の実費分は報酬としてその全額が役務の提供に対する報酬の支払対価となり、当該課税仕入れに係る消費税額の仕入税額控除が認められます。
 ただし、外国の講師を招聘した事業者が、渡航費のうち国際航空運賃を航空会社等に直接支払った部分については、輸出免税となりますので仕入税額控除することはできません。

【関連情報】

《法令等》

消費税法2条1項12号
消費税法30条1項
消費税法基本通達11-2-1
消費税法基本通達11-2-2

【収録日】

平成21年 8月21日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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