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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

必要経費算入時期-固定資産税-

【質問】

 転勤により、転居を余儀なくされたため、それまで住んでいた自宅を平成25年10月から他人に賃貸しています。
 この自宅及びその敷地の平成25年度分の固定資産税18万円は、納税通知書の交付(郵送)を受けた平成25年4月に全額を納付していますので、それが自己の居住期間内に納付されている以上、不動産所得の金額の計算においては家事費として必要経費に算入することはできないということになるのでしょうか。あるいは、賃貸期間を居住期間とで按分した額が必要経費に算入できるということになるのでしょうか。

【回答】

 ご質問の固定資産税18万円は、その全額が自己の居住の用に供されていた期間内(平成25年4月)に前納されているものですが、賃貸業務に係る部分については必要経費に算入することができるものと考えられます。
 この場合、当該固定資産税の額を居住用期間と賃貸用期間とで按分するということではなく、不動産賃貸業務開始後に納期が到来する12月納期分(第3期分)の固定資産税については平成25年分の必要経費に、翌年2月納期分(第4期分)については平成26年分の必要経費にそれぞれ算入することができるものと解されます。

【関連情報】

《法令等》

所得税法37条
所得税法45条1項1号
所得税基本通達37-6(3)
地方税法359条
地方税法362条

【解説】

1 所得税基本通達37-6には、「所得税法第37条第1項の規定によりその年分の各種所得の金額の計算上必要経費に算入する国税及び地方税は、その年12月31日(年の中途において死亡し又は出国をした場合には、その死亡又は出国の時)までに申告等により納付すべきことが具体的に確定したものとする(同通達本文)。ただし、賦課課税方式による租税のうち納期が分割して定められている税額については、各納期の税額をそれぞれ納期の開始の日又は実際に納付した日の属する年分の必要経費に算入することができる(同通達(3))」と規定されていますので、固定資産税のように、賦課課税方式により納期が分割して定められている租税の必要経費算入時期については、(1)その納税通知書の交付を受けた時にその全額を必要経費に算入する、(2)分割された納期が開始した時にその納期に係る金額を必要経費に算入する、(3)実際に納付した時に納付した金額を必要経費に算入する、という3つの方法のいずれかによることができることになるものと考えられます(同通達逐条解説参照)。
  そうしますと、固定資産税の額を必要経費に算入する場合には、居住用期間と賃貸用期間とで按分するという方法は採ることができないものと解されます。
2 ところで、固定資産税は、賦課期日(各年度の初日の属する年の1月1日)現在において所在する固定資産に対して課されるというものであり(地方税法359条)、その納期は、一般に4月、7月、12月、翌年2月(東京都の場合は、6月、9月、12月、翌年2月)とされているようですが(地方税法362条)、居住用から賃貸用に転用された家屋及び敷地に係る固定資産税については、当該賃貸業務に係る部分について必要経費に算入することができることになるものと考えられます。
3 この場合の必要経費算入方法は、上記1の通達に従うことになりますので、ご質問の平成25年度分の固定資産税18万円が、自己が居住していた平成25年4月に賦課決定通知を受けて全額納付しているという場合において、上記1の(1)及び(3)の方法を採用したときには、家事費として必要経費に算入することはできないことになりますが(所法45条1項1号)、(2)の方法を採用すれば、不動産賃貸業務開始後に納期が到来する12月納期分(第3期分)の固定資産税については平成25年分の必要経費に、翌年2月納期分(第4期分)については平成26年分の必要経費にそれぞれ算入することはできるものと解されます。

【収録日】

平成26年 4月 3日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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