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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

生産性向上設備等への該当性と工業会等の証明制度について

【質問】

 食品加工業を営む甲社は、製品の加工・梱包ラインを構成する昇降装置(以下「A」といいます。)、自動計量機(以下「B」といいます。)、包装機(以下「C」といいます。)を一体の設備として、同一業者から一時に取得し、中小企業等投資促進税制に係る特別償却の上乗せ措置(即時償却・措法42の6〔2〕。以下「本件特例」といいます。)の適用を受けることを考えています。
 この場合、Cについては、工業会から「産業競争力強化法の生産性向上設備等のうち先端設備に係る仕様等証明書」(以下「証明書」といいます。)の発行を受けたものの、A及びBについては証明書の発行が受けられません。
 今後ABCは一体の設備として利用するわけですが、A及びBについては証明書がない以上、本件特例の適用を断念するしかないのでしょうか。

【回答】

1 中小企業等投資促進税制に係る特別償却は、中小企業者などが平成10年6月1日から平成29年3月31日までの期間(指定期間)内に新品の機械及び装置などを取得し又は製作して国内にある製造業、建設業などの指定事業の用に供した場合に、その指定事業の用に供した日を含む事業年度において、原則として取得価額の30パーセント相当額の特別償却を認めるものです(措法42の6〔1〕)。
  さらに、中小企業者などが、産業競争力強化法の施行の日(平成26年1月20日)から平成29年3月31日までの期間(特定期間)内に、特定機械装置等のうち特定生産性向上設備等に該当するものの取得等をして、これを国内にある当該中小企業者などの営む指定事業の用に供した場合には、上乗せ措置が適用され、即時償却ができることになります(措法42の6〔2〕)。
  この特別償却の適用を受けるためには、確定申告書等に償却限度額の計算に関する明細書を添付して申告する必要があります(措法42の6〔9〕)。
  なお即時償却を適用する場合には、経産省強化法規則第5条第1号に規定するいわゆる「先端設備」に該当することについて工業会等から証明書の発行を受けることができ、その発行を受けた場合には申告の際にその写しを添付する取扱いとされていますが、その趣旨は、申告書に記載した機械装置等が本制度の適用を受けられる設備であることを確認する参考のために証明書の提出を依頼しているものと説明されています(国税庁HPタックスアンサーNo.5455の7(5))。
2 一般に、本件特例の適用を受ける場合は、償却限度額の計算に関する明細書のほか、工業会が発行した証明書を添付して確定申告書を提出するものと思われますので、ご質問のケースのように、Cについては証明書の発行を受けたもののA及びBについて証明書の発行が受けられなければ、本件特例の適用をA及びBについては断念するしかないのではないかとの疑問が当然起きるものと考えられます。
  しかしながら、上記1のとおり、証明書の添付の趣旨は、申告書に記載した機械装置等が本制度の適用を受けられる設備であることを確認する参考のために提出を依頼しているものであって、法的に提出を義務づけられた書類ではありませんから、ABCそれぞれに中小企業等投資促進税制に係る適用要件が備わっているとすれば、A及びBについても証明書の添付がないことで、直ちにこの制度の適用が受けられないことにはならないと考えます。
  したがって、何か証明書に代わるもので、申告書に記載した機械装置等が本制度の適用を受けられる設備であることを客観的に確認できるものがあれば、それも十分参考になると考えられますので、諦めずに検討していただき、それを確定申告書に添付されることをお勧めします。

【関連情報】

《法令等》

租税特別措置法42条の6第1項
租税特別措置法42条の6第2項
国税庁HPタックスアンサーNo.5455「生産性向上設備投資促進税制(生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)」7(5)

【収録日】

平成29年 2月28日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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