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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

駐車場として賃借した土地上の古家の取壊費用及び舗装費用等の取扱い

【質問】

 A社は、運送業を営む法人ですが、本社の駐車場が手狭となったため、代表者Bが所有する隣接地(以下、「本件土地」といいます。)を第2駐車場として借り受けることになりました。
 本件土地上には、古い倉庫用家屋(以前、Bが他社に賃貸していたもので、現在は使用されていない。)が存在していましたが、Bの了解を得て、A社において取り壊した後、整地とアスファルト舗装を行い、駐車場として使用しています。
 これらの費用としては、古家の取壊費用として150万円、整地費用として50万円、舗装費用として100万円を支出しましたが、これらの費用はどのように取り扱うべきでしょうか。
 なお、本件土地は更地としての使用ではありますが、借地権の認定課税等を受けることがないように、本件土地の賃貸借契約書に無償返還の定めをおくとともに、地主B及び借地人A社の連名により「土地の無償返還の届出書」を所轄税務署長に提出済みです。

【回答】

1 法人が建物等の存する土地又は借地権を建物等とともに取得した場合において、その取得後おおむね1年以内に当該建物等の取壊しに着手する等、当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であることが明らかであると認められるときは、当該建物等の取壊しの時における帳簿価額及び取壊費用の合計額(廃材等の処分によって得た金額がある場合は、当該金額を控除した金額)は、当該土地又は借地権の取得価額に算入することになります(法基通7-3-6)。
  お尋ねのケースにおいて、A社が代表者Bから本件土地を借り受けた後、Bの了解を得て、土地上の古家を取り壊したことは、実質的には、本件土地に係る借地権とともにその建物を無償で取得し、これを取り壊したものと同視されますから、その取壊費用150万円は、上記取扱いにより、借地権の取得価額に算入するのが相当と考えられます。
  また、借地権の取得価額には、借地権の対価として土地所有者又は借地権者に支払った金額のほか、賃借した土地の改良のためにした地盛り、地ならし、埋立て等の整地に要した費用の額も含まれます(法基通7-3-8)から、整地費用50万円も借地権の取得価額に算入するのが相当と考えられます。
  なお、お示しのように、地主及び借地人等の契約当事者の連名により「土地の無償返還の届出書」を、遅滞なく当該法人の納税地の所轄税務署長等に届け出たときは、借地権利金の認定は行われません(法基通13-1-7)。
  しかしながら、取得した建物の取得費及びその取壊費用並びに整地費用等に係る上記の各取扱いは、地主との借地契約により借地人に借地権価額が生じたか否か、あるいは権利金の認定課税が行われたか否かには関わりなく適用されることになり、それらの費用は、借地権の取得価額を構成すべきものとして取り扱われることになります。
2 次に駐車場のアスファルト舗装費用100万円については、借地権の取得価額に含めるのではなく、「舗装道路及び舗装路面」(耐通2-3-10、同2-3-11)として構築物の取得価額に算入し、その法定耐用年数については、その構造に応じて、「アスファルト敷又は木レンガ敷のもの(10年)」又は「ビチューマルス敷のもの(3年)」(耐通2-3-12)を適用するのが相当と考えられます。
  これは、借地上であっても、そこに建設する建物や構築物等は借地人所有の減価償却資産となり得ること、また、地主自らが自用地上に施した舗装工事は、土地の取得価額ではなく減価償却資産(構築物)として取り扱うこと等からも合理的な取扱いと考えらえます。

【関連情報】

《法令等》

法人税基本通達7-3-6
法人税基本通達7-3-8
法人税基本通達13-1-7
耐用年数の適用等に関する取扱通達2-3-10
耐用年数の適用等に関する取扱通達2-3-11
耐用年数の適用等に関する取扱通達2-3-12

【収録日】

平成28年 6月30日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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