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《税務Q&A》

情報提供 TKC税務研究所

【件名】

中小企業経営強化税制の適用対象法人

【質問】

 平成29年の税制改正で創設された中小企業経営強化税制《中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の控除(措法42の12の4)》の適用対象となる法人は租税特別措置法で規定する中小企業者等と同じと考えてよいでしょうか。

【回答】

1 中小企業経営強化税制の概要は次のとおりです。
  中小企業者等(青色申告書を提出するもののうち、中小企業等経営強化法第13条第1項の認定を受けたものをいいます。)が、平成29年4月1日から平成31年3月31日までの期間内に、生産等設備を構成する機械及び装置、工具、器具及び備品、建物附属設備並びに政令で定めるソフトウエアで、経営力向上設備等(経営の向上に著しく資するものとして財務省令で定めるもの)でその製作若しくは建設の後事業の用に供されたことのないものを取得し、又は特定経営力向上設備等を製作し、若しくは建設して、これを国内にある当該中小企業者等の営む事業の用に供した場合には、その指定事業の用に供した日を含む事業年度の当該特定経営力向上設備等の償却限度額は、当該特定経営力向上設備等の普通償却限度額と特別償却限度額(当該特定経営力向上設備等の取得価額から普通償却限度額を控除した金額に相当する金額をいいます。)との合計額又は当該特定経営力向上設備等の取得価額の100分の7(資本金等が3000万円超の法人以外の法人100分の10)に相当額の法人税額の特別控除の適用ができるとされています(措法42の12の4〔1〕〔2〕、措令27の12の4〔5〕)。
  また、適用対象資産である特定経営力向上設備は「機械及び装置、工具、器具及び備品、建物附属設備並びに政令で定めるソフトウエア」で中小企業等経営強化法第13条第4項に規定する経営力向上設備等該当するもののうち、次の取得価額要件を満たすものをいいます(措法42の12の4〔1〕、措令27の12の4〔1〕〔2〕)。
 〔1〕 機械及び装置・・・・・一台又は一基の取得価額が160万円以上のもの
 〔2〕 工具、器具及び備品・・一台又は一基の取得価額が30万円以上のもの
 〔3〕 建物附属設備・・・・・一の取得価額が60万円以上のもの
 〔4〕 ソフトウエア・・・・・一の取得価額が70万円以上のもの
2  この制度の中小企業者等とは、青色申告書を提出する租税特別措置法第42条の6第1項に規定する中小企業者等で、かつ、中小企業等経営強化法第2条第2項に規定する中小企業者等に該当するものをいいます(措法42の12の4〔1〕)。さらに上記の中小企業者等で中小企業等経営強化法上の「経営力向上計画」の認定を受けた法人が、一定規模以上の経営力向上に著しく資する設備を取得又は製作し、指定事業の用に供した場合にこの制度の適用が受けられます。
  これまでの生産性向上設備投資促進税制及び中小企業投資促進税制の上乗せ措置とは異なり、この制度の適用を受ける法人は租税特別措置法の要件とは別に中小企業経営強化法の「経営力向上計画」の認定を受ける等の手続きが必要となります。
  なお、この制度では次の手続きが必要とされています。
 (1)工業会による証明書(A類型)や経済産業局による投資利益率に関する確認書(B類型)を取得する。
 (2)当該設備を利用し生産性を上げるための「経営力向上計画」を策定した上で、上記(1)のコピー(写し)を添付して各事業分野の担当省庁に申請する。
 (3)各事業分野の担当省庁から計画認定を受ける。
 (4)設備を取得する。
  この設備の取得は、原則、経営力向上計画の認定を受けてから設備を取得することになりますが、もし設備取得後に経営力向上計画を申請する場合には、設備取得日から60日以内に経営力向上計画が担当省庁に受理される必要があります。この場合、税制の適用を受けるためには、制度適用を事業年度内で判断されることから、遅くとも当該設備を取得し事業の用に供した事業年度内に認定を受ける必要がありますので、注意が必要です。
  なお、手続きの詳細につきましては、中小企業庁のホームページの「中小企業等経営強化法に基づく税制措置・金融支援の活用の手引き(平成29年度税制改正対応版)」をご参照ください。

(参 考)
〇 中小企業等経営強化法第2条第1項及び第2項(抜粋)
第2条(定義) この法律において「中小企業者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。 
 一 資本金の額又は出資の総額が三億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であって、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第四号までに掲げる業種及び第五号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの 
 二 資本金の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、卸売業(第五号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの 
 三 資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であって、サービス業(第五号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの 
 四 資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であって、小売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの 
 五 資本金の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの 
 六 企業組合 
 七 協業組合 
 八 事業協同組合、事業協同小組合、商工組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの 
2 この法律において「中小企業者等」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
 一 中小企業者 
 二 組合等(前号に掲げる者を除く。) 
 三 資本金の額又は出資の総額が政令で定める金額以下の会社その他政令で定める法人(第一号に掲げる者を除く。) 
 四 常時使用する従業員の数が政令で定める数以下の会社その他政令で定める法人及び個人(前三号に掲げる者を除く。) 
  (以下 省略)

【関連情報】

《法令等》

租税特別措置法42条の6
租税特別措置法42条の12の4
租税特別措置法施行令27条の12の4
中小企業等経営強化法2条
中小企業等経営強化法13条

【収録日】

平成29年 9月27日


 
注1: 当Q&Aの掲載内容は、一般的な質問に対する回答例であり、TKC全国会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。個別の案件については、最寄りのTKC会員にご相談ください。
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