■暦年課税の贈与税額の計算方法

1. 一般の場合
   1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額(課税価格)から基礎控除額(110万円)を控除した金額(千円未満の端数切捨て)に、税率を掛けて計算します。
   
  (算式)  
 
贈与税額 = 
贈与を受けた財産
の価額の合計額
 −   基礎控除額
 × 税率
   
  (注)  「人格のない社団又は財団等」を個人とみなして贈与税がかかるほか、「持分の定めのない法人」を「人格のない社団又は財団等」と同様に個人とみなして贈与税がかかることがあります。この場合、1年間に2人以上の個人から財産の贈与を受けているときは、一般の贈与税額の計算とは異なり、贈与者ごとに、贈与を受けた財産の価額の合計額から基礎控除額(110万円)を差し引き、その残額に税率を掛けて税額を計算し、それぞれの税額の合計額を、人格のない社団や財団又は持分の定めのない法人等の納める贈与税額とします。
 
2. 配偶者控除の適用を受ける場合
   配偶者が配偶者控除の対象となる居住用不動産等の贈与を受けた場合には、基礎控除のほか、贈与税の配偶者控除(限度額:2,000万円)が受けられます。
   
  (算式)  
 
贈与税額 = 
贈与を受けた財産
の価額の合計額
 −   配偶者控除額  −   基礎控除額
 × 税率
 
3. 贈与税の税率
   直系尊属(父母や祖父母など)から贈与により財産を取得した受贈者(財産の贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者に限ります。)については、「特例税率」を適用して税額を計算します。
 この特例税率の適用がある財産のことを「特例贈与財産」といいます。また、特例税率の適用がない財産(「一般税率」を適用する財産)のことを「一般贈与財産」といいます。
  (1) 贈与により一般贈与財産又は特例贈与財産のいずれかのみの財産を取得した場合
贈与税の税率は8段階に分かれています。
贈与税の税額は、次の速算表を利用すると簡単に求められます。
速算表による計算は、次の算式のとおりです。
 基礎控除後の課税価格 × 税率 − 控除額 = 税額
    ※税率は、取得した財産に応じて、一般贈与財産の場合は一般税率を、特例贈与財産の場合は特例税率を適用します。
 
    (贈与税の速算表)
    【一般贈与財産】
基礎控除後の課税価格
一般税率
控除額
  200万円以下 
10%
200万円超     300万円以下  
15%
10万円
300万円超     400万円以下  
20%
25万円
400万円超     600万円以下  
30%
65万円
600万円超   1,000万円以下  
40%
125万円
1,000万円超   1,500万円以下  
45%
175万円
1,500万円超   3,000万円以下  
50%
250万円
   3,000万円超          
55%
400万円
 
    【特例贈与財産】
基礎控除後の課税価格
特例税率
控除額
  200万円以下 
10%
200万円超     400万円以下  
15%
10万円
400万円超     600万円以下  
20%
30万円
600万円超   1,000万円以下  
30%
90万円
1,000万円超   1,500万円以下  
40%
190万円
1,500万円超   3,000万円以下  
45%
265万円
3,000万円超   4,500万円以下  
50%
415万円
   4,500万円超          
55%
640万円
   
    (例) 贈与により一般贈与財産500万円を取得した場合
   
500万円 110万円(基礎控除額) 390万円(基礎控除後の税額)
390万円 × 20% 25万円 530,000円(税額)
   
 
(2) 贈与により一般贈与財産と特例贈与財産の両方を取得した場合
贈与税の税額は、次のイ及びロの合計額となります。( イ + ロ = 税額 )
一般贈与財産に対応する金額:a × ( A / C ) ・・・ イ
特例贈与財産に対応する金額:b × ( B / C ) ・・・ ロ

 A:一般贈与財産の価額
 B:特例贈与財産の価額
 C:合計贈与価額(A+B)
 (※A、B及びCは、課税価格の基礎に算入される価額)
 a:合計贈与価額Cについて一般税率を適用して計算した金額
 b:合計贈与価額Cについて特例税率を適用して計算した金額
  (例) 贈与により一般贈与財産100万円と特例贈与財産400万円(合計贈与価額500万円)を取得した場合
   
500万円 − 110万円 = 390万円(基礎控除後の課税価格)
一般贈与財産に対応する金額:(390万円×20%−25万円)×(100万円/500万円)=106,000円・・・イ
特例贈与財産に対応する金額:(390万円×15%−10万円)×(400万円/500万円)=388,000円・・・ロ
イ+ロ=494,000円(税額)
   
4. 「特例税率」の適用を受ける場合の手続
   「特例税率」の適用を受ける場合で、次の(1)又は(2)のいずれかに該当するときは、贈与税の申告書とともに、財産の贈与を受けた人(受贈者)の戸籍謄本又は抄本その他の書類でその人の氏名、生年月日及びその人が贈与者の直系卑属に該当することを証する書類を提出する必要があります。
  (1) 「特例贈与財産」のみの贈与を受けた場合で、その財産の価額から基礎控除額(110万円)を指し引いた後の課税価格が300万円を超えるとき
  (2) 「一般贈与財産」と「特例贈与財産」の両方の贈与を受けた場合で、その両方の財産の価額の合計額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の課税価格が300万円を超えるとき
  「一般贈与財産」について配偶者控除の特例の適用を受ける場合には、基礎控除額(110万円)と配偶者控除額を指し引いた後の課税価格となります。