■特別座談会

 祝! 東京三菱銀行と大同生命の業務提携
 「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」で会員事務所・関与先の利便性が向上

 大同生命保険(株)と(株)東京三菱銀行の2社は、TKC全国会の中でも、業務提携の歴史が最も古く、かつこれまでの関係も深い。両社は、TKC会員・関与先企業の発展に資することを目的に「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」を通して業務提携を行った。今後、TKC会員事務所と関与先への金融分野での一層のサービス向上が期待される。



【出席者(敬称略・順不同)】
  永易克典((株)東京三菱銀行副頭取)
  喜田哲弘(大同生命保険(株)常務取締役)
  栗林 豊(TKC関信会・全国会TKK業務推進委員会委員長)
  柏葉逸郎(TKC東北会・全国会企業防衛制度推進委員会委員長)
  飯塚容晟(TKC代表取締役副社長)
  ◆司会 粟飯原一雄(TKC千葉会・全国会戦略特別委員会委員長)

■東京三菱銀行との提携 月次巡回監査が原点

 ――TKC全国会提携企業の雄である東京三菱銀行さんと大同生命さんが業務提携を行い、TKC会員ならびに関与先企業向けの「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」という新商品の提供を発表されました。多くの反響をいただき大変心強いわけですが、本日は、その商品の内容と今後の取り組み等を、それぞれの立場からお話しいただきたいと思います。
 まず、永易副頭取さんから自己紹介を兼ね、お話しいただきたいと思います。

永易克典 (株)東京三菱銀行副頭取 永易 東京三菱銀行の永易です。私は、東京三菱銀行の法人営業部門の担当役員として、中小・中堅から大企業まで、法人のお客様へのサービス向上に、日頃から腐心しております。
 TKC全国会様と東京三菱銀行とは、昭和51年1月に、中小企業のお客様の健全なる育成に資することを目的として、業務提携をさせていただきました。それ以来、弊行最大の法人アライアンスに発展しております。
 また、提携の歴史の中では、会計事務所のコンピュータ導入の際の金融面でのご支援、金融環境の厳しい折には、信用保証協会の補完的役割を担うTKC金融保証(株)の設立など、時代時代の求める金融サービスをTKC全国会様と一緒に考案して、世に送り出してまいりました。最近では、平成12年に、TKC様と共同開発した無担保ビジネスローンの「TKC戦略経営者ローン」を発売、このビジネスローンは金融庁でもリレーションシップバンキングの好事例として取り上げられ、多くの金融機関が中小企業への担保に偏重しない融資商品の取り組みを行うきっかけを提供いたしました。
 このような経緯を振り返ってみますと、私どもの支援というよりも、TKC会計人の皆さんからのご示唆、問題意識を全国会様が集約され、弊行の金融サービスに反映させていただいているというのが実情だと思います。
 また、TKC会員の先生方に共通しているのは、飯塚毅先生の薫陶を受けられて、「自利利他」の精神で、企業の経営指導に取り組んでおられるという点であります。TKC会計人の皆さんの原点は、月次巡回監査の励行ではないかと理解しています。

■全国会の原動力は理念と血縁的集団

 ――大同生命の喜田常務さんは、業務提携の意義をどのようにお考えですか。

 喜田 私は、平成16年4月から事業本部長としてTKC全国会様を担当しています。TKC全国会様と当社は昭和49年7月に業務提携を行いましたことから、30周年を迎える、記念すべき年に担当させていただき、大変緊張したことを今でも覚えております。
 会員の先生方には、着任後、熱海の企業防衛合同推進会議や各地域会の特別研修会で初めてご挨拶いたしましたが、30年間の提携の中で、血縁的集団の一員としてお迎えいただいていることに、大変感動いたしました。
 また、「TKC全国会入会セミナー」にオブザーバーとして参加いたしましたが、私自身、本当に学ぶことが多く幸せな1年でした。TKC全国役員大会や各種会議では、関与先企業の発展のために尽力される真摯なお取り組みや共通の目標に向かって邁進される先生方のパワーに敬服しております。
 すばらしい力強いTKC全国会の原動力は、理念、そしてその理念に裏打ちされたシステム、力強いTKCのサポート、研修体制、そして何よりも、すばらしいお仲間が一緒にいらっしゃるということだろうと考えます。
 大同生命としましても、昭和49年に飯塚名誉会長からお選びいただきました唯一の生保会社として、関与先、会員事務所の永続的発展への貢献を行動の基本として、今後もその基本がぶれることなく、ご支援申し上げなければと考えているところでございます。
 そのために、全国に配置している専門の組織と共に、企業防衛制度推進委員会が現在お取り組みの「TKC企業防衛制度」加入関与先法人社数12万社、そして飯塚名誉会長が掲げられた、関与先完全防衛の一里塚である保有16兆円の一時も早い達成に、全力でご支援申し上げます。また、この企業防衛推進の直接的なご支援に加え、KFSの重要な担い手である職員さんのパワーアップを目的としたセミナーなど、全国会活動と連動した幅広い支援を考えています。

■人と人との出会いが大きな成果を生んだ

 ――TKK業務推進委員会の栗林委員長は、「TKC戦略経営者ローン」を普及する立場から一言お願いします。

 栗林 私は、TKK業務推進委員会の委員長として参加させていただいております。
 当委員会は、中小企業の金融支援を図ろうと、東京三菱銀行を始め地元の金融機関との交流会を行ってきました。「信頼性の高い決算書」をキーワードに、TKC会員の月次巡回監査やKFSへの取り組みを訴えています。
 また、永易副頭取からお話がありました、無担保・無保証という、関与先にとっては願ってもないローンの普及を図っております。

 ――企業防衛制度推進委員会の柏葉委員長は、「TKC企業防衛制度」の推進という観点からご発言いただければと思います。

 柏葉 企業防衛制度推進委員長の柏葉です。 私は昨年9月に委員長に就任し1年足らずですが、ご支援よろしくお願いします。
 当委員会は、「関与先の永続的発展への貢献・完全防衛の実現」を願い、昭和51年の委員会発足以来、「保険指導は会員事務所の正当業務である」との認識のもと、保険指導理念である「企業防衛制度導入の8原則」を活動の基本に据え、取り組んで参りました。
 今、委員会の目標は大きくは2つです。1つは、今年最終年を迎える第2次「成功の鍵作戦21」の目標である、企業防衛加入関与先(法人)12万社の達成。もう1つは、先ほど喜田常務が「関与先完全防衛の一里塚」と言われましたが、飯塚毅先生が提唱された保有16兆円目標の達成です。
 今年度は、保有16兆円達成に向けた3カ年計画を策定し、その計画名を「ミッション16兆」と名付け、全力で取り組んでおります。

 ――TKCの飯塚副社長は、大同生命さん、東京三菱銀行さんとのそれぞれの業務提携に関与されたと思うのですが。

飯塚容晟 TKC代表取締役副社長 飯塚 私は昭和45年にTKCに入社後、5年ほど、飯塚会長の秘書的な役目を担っておりました。東京三菱銀行さんや大同生命さんとの提携の歴史を一言で語り尽くすことはできませんが、時の流れを振り返れば、人と人との出会いが30年後に大きな成果を生んだのではないかと思います。
 大同生命さんとは、昭和36年に当時社長の三木助九郎氏との出会いがありました。その後、飯塚事件等によってブランクがあり、先ほどお話の、昭和49年に改めてTKC全国会との業務提携となりました。その時も、後に大同生命の社長を務められた河原四郎氏に大いに尽力いただきました。それが歴史的に30年の実績を作り上げたわけです。
 一方、東京三菱銀行さんとの業務提携は昭和51年ですが、まずは49年に、茅ヶ崎支店長の根津さんという方が本店の情報開発室長だった岩崎寛弥氏につないでいただき、公認会計士の資格がある久保さんという方と飯塚会長が会談し、「今の銀行は、税理士・会計士を全く信頼していない」という共通認識からスタートしたのが、今の関係だと思います。その後も久保氏とは、約1年、毎月1回、茅ヶ崎や藤沢で会合が持たれました。その中には、この度、副頭取を退任され、ダイヤモンドコンピューターサービス会長、三菱総合研究所副社長に就任された田中將介氏等がおられました。そのような議論の中で、先ほど永易副頭取が言われた、信用保証協会を補完する保証機能をとの議論が始まって、52年にTKC金融保証(株)が発足しました。

■1年間の両社協議の過程でTKCの介在が大きかった

 ――両社の業務提携には、TKCやTKC全国会の存在が大きかったと思うのですが、その点いかがでしょうか。

 永易 歴史の流れも大きいですが、今回、大同生命さんとの提携は約1年弱かかっております。その間、いろいろな会議に出て感じたのは、TKCやTKC全国会は立派な組織だということです。かつ、社長、副社長、特に今回は副社長に大変お世話になったのですが、その定見と、いざとなったときの腹の据わり方に感服いたしました。
 今回の件では、法律の制約等、いろいろな難点があり何度か座礁しそうになったのですが、その都度、TKC全国会にとっても、両社にとっても良いことであるということを随分強く言われ、背中を押していただき、このようにアライアンスが正式な形になり、大変感謝していることを付け加えたいと思います。

喜田哲弘 大同生命保険(株)常務取締役 喜田 TKC全国会は、理念が脈々と生き続ける中で、時代に対応した新しい施策を続々と出されている。それが、会員事務所と関与先の発展につながっていると思います。
 私どもも、企業防衛でご支援申し上げているわけですが、更に何かお役に立てることをと、常に模索しておりました。そのような中で、東京三菱銀行さんとの「TKC戦略経営者ローン」を通じた業務提携の話があり、飯塚副社長にご協力いただき、TKC全国会と協議し、今回の業務提携につながりました。
 また、一方で、平成15年6月の保険業法改正、16年4月の銀行法改正による規制緩和も、今回の提携スキームを模索する上で、1つのファクターとなっています。

■店舗網拡充のために大同生命と業務提携

 ――永易副頭取さん、大同生命さんとの業務提携の目的や新しいサービスの内容についてお話しください。

 永易 今回の大同生命さんとの提携内容は、大きく分けて3つあります。
 1つ目は、店舗網の拡充です。東京三菱銀行としては、昨年の前橋を皮切りに、全国に法人営業所での出店を進めており、更に、10月にはUFJ銀行と合併します。ただそれでも、全国に広がるTKC会計人のネットワークを十分にカバーするには至りません。大同生命さんには東京三菱の銀行代理店認可を取得していただき、全国の拠点のうち57カ所で銀行の融資契約の事務代行を開始していただきました。「TKC戦略経営者ローン」を導入したいという多くの関与先企業の声にお応えする上で、大同生命さんの全国店舗網は私どもにとっても心強い限りです。
 2つ目は、新商品「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」の発売です。弊行は、TKC会計人の保険指導による「TKC企業防衛制度」へ加入している企業のリスク管理体制や財務内容を高く評価しています。今回の商品は、従来のKFSの実施状況に応じた金利優遇に加えて、更に0.25%の優遇を実現しました。
 3つ目は、私どもの「TKC戦略経営者ローン」、大同生命さんの「TKC企業防衛制度」という、TKC会計人の指導を生かした良い商品を更に普及させるために、協働で認知向上活動を行うものです。具体的には、共同勉強会の開催、金融交流会への積極的参加です。
 なお、サービス内容のエッセンスを申し上げると、融資審査のスピードとTKC会計人の保険指導を反映した金利設定です。
「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」は、イントラネットでの申し込みの審査スピードをそのまま維持します。しかも、大同生命さんの店舗網が加わったことで、関与先企業様の契約手続きに、より利便性が増しました。

 ――金利優遇について、われわれ会員が付保指導した証明等は必要なのですか。

 永易 「TKC企業防衛制度」に加入の有無は、大同生命さんに証明を求め、ここで6カ月以上継続しているかどうかも確認します。同時に、会員事務所から銀行に出す申込者の紹介状に、付保状況に関するTKC会員の見解をお示しいただくカ所があり、そこで標準保障額を満たしているか否かがわかります。

■継続研修や模擬テストで事務手続きの完璧を期す


 ――生保会社の銀行代理店業務は本邦初ですが、認可の手続きはスムーズでしたか。

 喜田 確かに、この業務は前例がありません。業務スキーム、事務体制の構築、保険業法と銀行法に基づく適切な運営、コンプライアンスの整備という課題がいくつもあって、多くの時間とエネルギーを要しました。
 特に、社内では保険情報と融資情報の遮断など、代理店業務にかかわる内部管理体制を整備する必要があり、営業組織と事務部門を分離して、代理店業務は事務部門が担うという体制にしました。
 代理店業務は、取扱店舗の中で「TKC戦略経営者ローン」の融資手続きに限定し、その業務を適正に運営するために、大同生命の全国103拠点の中でTKCの会員事務所を担当している支社、営業部、推進課、かつ代理業務の事務体制が整う拠点を社内プロジェクトで精査をして、57拠点に絞りました。また、取扱店舗の責任者である「業務精通者」を設置するため、実務担当者の研修や試験を東京三菱銀行さんの協力で、実施しました。

 ――対外発表はいつ頃をお考えでしたか。

 喜田 3月18日の熱海の合同推進会議で発表をと考えていましたが、なかなか予定通り進まず悩んでいたのですが、偶然にも、会議当日の『日本経済新聞』にスクープ記事が掲載され、結果的に発表となりました。
 会議当日は、本件もありましたが、飯塚名誉会長の悲願であった記帳条件に「適時性」「正確性」が商法改正案、新会社法案に入ることが閣議で決定された日であり、「ミッション16兆」計画の発表と共に、大いに盛り上がりました。
 

 ――金融庁から認可を受けた後はどのような業務の流れになりましたか。

 喜田 この代理業務は、生保では国内初ですし、先生方や、また世間からの注目度も非常に高く、当社としては事務体制に万全を期す必要があることから、実務研修やテレビ会議で全拠点に対してのフォロー、模擬案件手続きのテストなどを繰り返し行いました。
 特に支社は、種々の手続きを行いますが、保険業務とは違う、聞き慣れない書類や金融用語に、当初とまどいがあったのは事実です。
 そして、最後の仕上げとして、土曜日に担当者全員、東京本社に集合し研修を行いました。東京三菱銀行さんには、繰り返し講師をご担当いただいたお陰で、当初に比べ、多くの質疑応答があり、東京三菱銀行さんと当社との一体感が生まれています。
 おかげさまで、5月2日のサービスイン以降、順調に代理店業務が行われています。
 

■「TKC戦経ローン(企業防衛)」はTKC会計人の専用商品

日本経済新聞 平成17年5月12日(木)付広告 ――5月12日付『日本経済新聞』の1頁全面広告の「この結束が、さらに融資を革新した」というフレーズはすごいインパクトでした。

 永易 TKC全国会、大同生命、そして東京三菱銀行が三位一体で中小企業をご支援申し上げるというメッセージです。

 ――栗林委員長、両社の提携をTKK業務推進委員長としてどう受け止めていますか。

 栗林 今回の商品は、従来の「TKC戦略経営者ローン」の「レギュラー」等と金利面で比較した場合、最上位に位置づけられます。
 また、このサービスはTKC会員しかできないと思います。他の金融機関で同様のサービスを行おうとしても難しいでしょうね。今回、大同生命さんが、全国57拠点で融資契約の事務代行を行うことによって、関与先の利便性が格段に向上すると思います。

 ――柏葉委員長にも同様にお聞きします。

 柏葉 栗林委員長からお話がありましたように、関与先への利便性の向上、支援体制の強化に直結することであり、企業防衛制度推進委員会としても大いに歓迎しています。
 先ほど永易副頭取さんが、TKC会計人の指導による「TKC企業防衛制度」加入企業を高く評価していただいた点に感謝しながら、それに恥じない委員会にしていきたいと思います。

 ――今回「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」のシステム開発を担当されたTKCは、大変ご苦労をされたと思いますが。

 飯塚 従来の「TKC戦略経営者ローン」に付け加えたテーマが2つあります。1つは大同生命さんの57拠点で契約ができるという仕組みを追加すること、もう1つは、「TKC企業防衛制度」加入の事実を、申込用紙の中に盛り込むということです。
 当社の社長も、東京三菱銀行さんと大同生命さんの提携を非常に重視しており、「5月頭に会員事務所へ提供するプログラムCDに何としても間に合わせるように」とハッパをかけました。ただ、金融庁からの認可を得るまで社内的には一切公表せずという状況下で、通常のシステムは半年、1年前からスケジュール等が固まるところを、開発の責任者には、「大きなシステム開発のエネルギーが、たぶん3月以降に必要になるよ」と非常に抽象的に伝えたことから、開発部隊に相当強いプレッシャーを与えたのは事実です。

■新ローン推進の必達目標は来年3月までに8000件


 ――「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」を平成18年3月末に8000件としたTKK業務推進委員会の今後の活動計画は?

栗林 豊 全国会TKK業務推進委員会委員長 栗林 「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」の活動目標を、5月2日から来年3月までに8000件ということで、全国で目標設定をしております。当委員会が中心となって活動していくわけですが、全国の20地域会の目標設定をしています。
 それと、東京三菱銀行さんとの提携30周年を迎えるに当たり、更に相互信頼関係を深めるため、東京三菱銀行さんとTKC各地域会との交流会を開始します。既に、神奈川会、千葉会および東京中央会は開催済みで、今年12月までには全地域会で行う予定です。この交流会でも「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」の普及を強く訴えていく予定です。

 ――千葉で行われた交流会は大変盛況でした。20地域会すべてで行われるようですが、今後の展開をお聞かせください。

 永易 東京三菱銀行の法人のお客様を担当する前線である支社114、法人新規室13、法人営業所8カ所の最前線部隊が、TKC会計人の皆さんの活動を直接お聞きしたり知り合う場として、非常に期待しています。
 特に昨年度開設した8カ所の法人営業所は、TKC会員の皆さんから可愛がっていただき、多くの関与先様をご紹介いただいております。17年度も新たに法人営業所を開設の予定で、少なくとも昨年度並にはと考えております。そして、金融交流会を通じて、私ども東京三菱銀行の中小企業のお客様に対する真剣な取り組み姿勢や「TKC戦略経営者ローン」をはじめとする商品を、ぜひご理解いただく機会にしたいと考えております。
 なお、TKC事業室も、昨年まで約10名だったのが、現在20名体制です。今、言われたレベルまで行うには、まだかなりの陣容が必要ですが、ぜひそのような方向で検討していきたいと思います。

 ――TKC事業室の皆さん方は本当に一所懸命で頭が下がります。もう1つは、法人営業所の皆さんの地域会理事会や支部例会、秋期大学等への参加をお願いしたいと思います。

 永易 大同生命さんとの件もそうですが、法人営業所を出して、認知度は行内においても飛躍的に向上しており、支社長の認知レベルも更に高まれば、粟飯原委員長が言われる方向に近づくし、ぜひそうしたいと思います。

■全関与先へ標準保障額算定 企業防衛制度提案の定着を

 ――柏葉委員長、企業防衛制度推進委員会の今後の活動についてお話しください。

柏葉逸郎 全国会企業防衛制度推進委員会委員長 柏葉 全関与先に対し、もれなく標準保障額の算定と最適な企業防衛制度の提案を定着させていくことが重要です。赤字・黒字は関係ありません。「すべての関与先を守る」ための、事務所における保険指導業務の仕組み作りを支援していきたいと考えています。
 特に標準保障額については、TKC会計人だから算定できるものです。逆に言うと、関与先に説明し、納得いただく義務も存在しているということになるわけです。
 また、「企業防衛行動指針」に基づく「保険指導PDCAサイクル」の実践には、TKC会計人の専用システムである「TKC企業防衛データベース」の徹底活用が不可欠です。引き続き、各種研修会やツールによりさらに浸透させていきたいと考えております。
 もう1つ、それは、TKC会計人の正当業務として、関与先を「不測の事態」から防衛するための保険指導を行う、TKC全国会の基本理念を共有するパートナーである大同生命と協力して関与先完全防衛に向けて推進していく、といった根本の部分についても啓蒙を図っていきたいと考えています。そういった地道な取り組みが、冒頭に申し上げました、2大目標(企業防衛加入関与先12万社・保有高16兆円)の達成につながるものと信じています。

 ――「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」は、「ミッション16兆」に取り組むに当たっての大きな弾みになると思いますが。

 柏葉 企業防衛加入関与先企業の信用力と同時に、我々TKC会計人が正当業務として取り組んできた保険指導業務そのものについて、東京三菱銀行さんから客観的に評価を得られたということが大きいと思います。
 これによって、保険指導業務を積極的に取り組んできた事務所はもちろん、そうでなかった事務所も、企業防衛に関する意識がさらに高まると考えます。委員会としても「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」を、研修会等を通じてアピールしていきたいと思います。

 栗林 今、TKC会員が関与している企業が約76万社、『TKC経営指標(BAST)』掲載企業が約23万社、「TKC企業防衛制度」加入企業が約11.5万社です。ご自分の関与先をチェックすると、意外や意外、「TKC企業防衛制度」への加入がまだ、というところが多いのではないでしょうか。

■組む相手が信頼でき尊敬できれば大丈夫

粟飯原一雄 全国会戦略特別委員会委員長 ――喜田常務さん、TKC会員に対してメッセージをいただけないでしょうか。

 喜田 現在、日本の経済を支えているのが中小企業です。その経営基盤を盤石にするのが保険指導、「TKC企業防衛制度」です。
 一方、中小企業の資金調達の手段は、まだまだ借り入れに依存しています。今回の東京三菱銀行さんの「TKC戦略経営者ローン(企業防衛)」は、TKC会計人が指導された真正なる決算書と適切な保険指導による企業防衛制度の加入という企業自身の属性を評価され、中小企業にとって非常にニーズの高い商品に更に進化されました。当社は、そこに東京三菱さんと代理店業務という形で関与先の発展に寄与してまいります。
 更に業務提携の大きな特長の1つとして、東京三菱さんが保険指導を融資審査のプロセスで評価されたことですが、これは先生方の保険指導の付加価値の向上に直結し、関与先の完全防衛に新たに大きな推進力が加わったということだと思います。また、当社もTKC全国会の基本理念を全役職員が共有、理解し、関与先と事務所の永続的発展の貢献を第一義に、血縁的集団の一員として引き続き努力してまいります。

 ――永易副頭取さんからもTKC会計人にメッセージをいただきたいと思います。

 永易 前述の通り、TKC全国会は東京三菱銀行の最大のアライアンス先です。これは、今年10月1日に発足する新銀行においても変わりません。したがって、私どもは中小企業のお客様へのサービス充実のため、これからもTKC会員様のご指導を賜りたいと思います。
 大同生命さんとの業務提携は現行法制度が非常に制約がある中でスタートしました。来年度は、更に規制緩和が予定されています。そういう中で、私どもが今一所懸命、法人営業所を出店しているのは、フェース・トゥー・フェースの世界が大事と考えるからです。しかも、その法人営業所は、8カ所のうち5カ所が大同生命さんのビルに入居させていただいております。シナジー効果を想定しているわけで、大同生命さんの拠点を含めて、全国でチャネルのないところを限りなくなくしたい。
 そういうときに1番大事なのは、組む相手が信頼できるか、尊敬できるかどうかです。TKC全国会さん、大同生命さんの理念や規律は本当に素晴らしく、私どもは惚れ込んでいますので、ぜひ提携の幅を広げ深めていきたいですね。

(会報『TKC』平成17年7月号より転載)