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ブログは、もとはウェブログ(Weblog)と呼ばれ、ウェブ上で公開されている日記・記録(ログ)のことです。日本では「はてなダイアリー」「ココログ」「ライブドア・ブログ」等の無料ブログサービスが登場し、利用者が増えています。これらのサービスでは、コンテンツマネジメントシステム(CMS)と呼ばれる記事の更新・編集機能が利用でき、ブラウザから直接文章を入力しての更新ができます。つまりブログは、いわば「簡単ホームページ(HP)作成ツール」なのです。
ブログサービスを利用すると、記事は時系列に管理され、自動的に最新記事が最上段に掲載されます。カテゴリー分けや画像の掲載も簡単で、様々なプラグインやデザインテンプレートも用意されています。生成されたページは、検索エンジン対策にも優れています。その利点を活かし、これまで自分でHPを作成していた人や企業が、ブログを利用して省力化する例も相次いでいます。
ブログと、従来の日記や掲示板とが異なる点は「トラックバック」機能があることです。トラックバックとは、記事の相互リンクで、ある記事に感想を書きたい人が自分のブログサイトを明記し、記事にリンクをはる機能です。従来の掲示板や日記が1つのサイト内に閉じていたのに較べ、相手が分かる相互コミュニケーションによる「口コミ」が特徴となっています。また、記入者が特定されるため、従来の掲示板のような匿名性を悪用した「荒らし」と呼ばれる無責任な書き込みが抑制され、安心感が高まりました。
ブログの活用パターン
インターネットユーザーのブログの認知や作成経験は、増加傾向にあります。それにあわせ企業での活用も増えており、次のような活用パターンが登場しています。
1. |
ブランディングブログ |
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企業のPRや知名度アップ、サービス紹介のためのブログです。ライブドアの堀江社長による「社長日記」が有名ですが、その他にマネックス証券の松本社長の「松本大のつぶやき」など多くの社長・有名人サイトがあります。またアリエール(P&G)の「困ったさんコンテスト」のように、商品ブランドの向上を目指した投稿型キャンペーンブログや、モブログを利用した画像の投稿キャンペーンに活用されています。 |
2. |
セールスブログ |
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「口コミ」的な側面を活用して、Eコマースサイトや実店舗への誘導による売上を狙う活用法です。例えば、ブックワンのサイト「オンライン書店bk1」などが実践しています。 |
3. |
インターナルブログ |
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情報の更新、整理が簡単な点を生かし、イントラネットをブログ・ベースで構築し、ナレッジマネジメントなど社内での情報共有に用いるケースが増えています。 |
ブログ活用の注意点
ブログを利用すれば、サイト構築は省力化できますが、無料ブログサービスではドメイン名が変更できないなどいくつかの制約があります。企業での利用の際は、有料サービスで独自ドメインを設定することがブランド認知上望ましいでしょう。また運用面では、記事・発言に対する批判やネガティブ情報をトラックバックされることもあり、社内で運用ルールを決めておくことが必要です。
ただブログはあくまでも支援ツールなので、更新がおろそかになれば当然サイト訪問者は増えません。ユーザーニーズを分析し、こまめな情報更新を行い、効率のよいPRや集客に活用しましょう。
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