創業した先輩たちはどんな点に苦労したのでしょうか?
『新規開業白書』(国民生活金融公庫総合研究所編、中小企業リサーチセンター)によると次の事柄が浮かび上がって来ました。

*出典:「平成12年版 新規開業白書」(国民生活金融公庫総合研究所編、中小企業リサーチセンター)
1.開業資金の準備
この図を見ても明らかなように、資金調達で多くの人が苦労しています。
「いったい何にいくら必要なのか?」
・創業資金を項目別に洗い出し、その後の運転資金も検討しましょう。
・預貯金、退職金といった自己資金で足りない部分をどのようにしてカバーするかを考えましょう。
「どこからいくら借りるか?」
・実績も信用もない創業者の味方になってくれるところは?
「その借入金を返済していくだけの売上を確保できるか?」
・設備が多すぎないか、切り詰められるものはないかも含めて創業計画でチェックしましょう。
(「創業計画あれこれ」、「創業時の資金調達方法について」参照)
2.経営全般に必要な知識の蓄積
下図のように、経営に対する基礎知識の不足から創業者が苦労するケースも見られます。

*出典:「平成12年版 新規開業白書」(国民生活金融公庫総合研究所編、中小企業リサーチセンター)
3.販売先や仕入先の確保
取引先は一般ですか、特定されていますか。
その商品(又はサービス)を買ってくれるのは、どんな人だろうか?
年齢・性別・職業・地位・主義・嗜好・地域・生活様式などから絞り込んで、お客様のイメージにつなげていくと明確になっていきます。
4.店舗や事務所、工場の確保
たとえば、コンピュータによるソフト製作なら場所を選ばないかもしれませんが、飲食店なら立地が良いほど繁盛すると思われます。
候補地周辺の保証金、家賃、手数料、駐車場、諸条件などを十分調べておきましょう。
工場の場合などは、自治体(市の環境保全課)への土地の利用制限の確認も重要です。
5.市場や業界に関する情報の収集・分析
業界のことで相談に乗ってくれる人を持っておくことは大切です。
創業の一つの形態としてFC(フランチャイズ・チェーン)に加盟するという方法もあり、その場合には、業界のノウハウをまるごと伝えてくれます。
ただし、本部によってその教育の質はさまざまなので、慎重に選択する必要があります。
6.家族の理解を得ること
創業するにあたって直接仕事を手伝ってもらうかどうかに関わりなく、家族の理解はとても重要です。
家族の理解と応援なくして安心して働くことはできません。
創業にあたって、まず最初に説得して味方になってもらうのは家族です。
7.従業員の確保
人件費は経費の中でも大きなウェイトを占めます。したがって最初から多くの人を雇用してしまうのは危険です。
まずは、身内に手伝ってもらい、それでもさばけなければ、まずパートを採用するというくらい慎重にするべきでしょう。
ただし、パートも正社員と同じく労働基準法の保護を受けます。社会保険の適用の確認も忘れずに。
従業員の確保でお悩みの場合は、TKC会員事務所にご相談ください。
TKC会員事務所にご相談することにより、インターネット上の就職情報サイト「TKCふるさと求人情報」で、新卒の正社員はもちろん、
パートやアルバイトの募集を行うことが可能です。
(「募集と採用」参照)
8.元の勤務先の理解を得ること
勤めている会社を円満退社できなければ、これまで築き上げてきた人脈を失い、社会におけるかけがえのない協力者集団を敵に回すことになってしまいます。
経営者になるものに求められる資質から見ても、良好な関係が望まれます。