3.法令に完全準拠した会計帳簿の作成


 正しい会計帳簿を作成することは経営の基本です。法令に完全準拠した会計帳簿は、法人税や消費税などの適正な申告に役立つだけでなく、会社の社会的信用を築く大前提となります。

■税理士の義務を綿密に遵守

 TKC全国会は、税理士が「独立した公正な立場」に立ってその使命(税理士法第1条)を完遂するためには、税理士法第45条に定める義務、すなわち、
 (1)「真正の事実」に基づいて税理士業務を行う義務 (同第1項)、及び
 (2)専門家としての相当注意義務(同第2項)
 を遵守すべきことを重視しています。
 そのためTKC全国会では、

 1.TKC会計人が、記帳サービスを行う場合は、毎月「巡回監査」を実践する。
 2.決算申告に際しては、同法第33条の2が定める「書面添付」を実践する。

 の2つを提唱し、『TKC会計人の行動基準書』において、これを定めています。


■毎月、巡回監査を実践

 巡回監査とは、「TKC会計人が関与先企業を毎月巡回し、会計資料並びに会計記録の適法性、正確性を確保するため、会計事実の真実性、実在性、網羅性を確かめ、かつ指導すること」を意味しています。
 そのような巡回監査の実践が、適法な会計帳簿を作成するための前提条件となります。
 巡回監査は、TKC全国会が開発した「巡回監査報告書(チェックリスト)」に定める監査手続きにしたがって実施されています。
 なお、平成9年5月、地方自治法の一部が改正され、地方自治体等の外部監査人として税理士が登用されることになりました。その国会審議の際、TKC会計人が長年実践してきた巡回監査の実績が税理士登用の大きな要因となりました。

 

■書面添付制度の推進
 
関与先企業のために作成する税務申告書をより適正なものとするために、TKC全国会では税理士法第33条の2第1項に定める書面等を申告書に添付する運動を推進しています。
 この運動の目的は、TKC会計人が独立した公正な立場から、適正申告納税の実現を図ることを通して、関与先企業の健全経営に寄与し、併せて会計事務所の合理化と業務水準の向上を図り、TKC会計人が作成した会計帳簿等と申告書については、税務当局から「調査の必要はありません。申告是認の取り扱いをします」と言われるほどの高い信頼性を獲得していくことにあります。

 

■申告是認率99.99%をめざして

 TKC全国会では、これまで一貫して税理士の本来業務である決算申告業務の品質水準を上げるべく真剣な努力を重ねてきました。
 その目標は「申告是認率99.99%」。これを実現するためには「巡回監査」や「書面添付」に加えて、次のような条件整備が必要です。

1.

法令に完全準拠した会計帳簿等と適正な税務申告書を作成するシステムの開発。

2.

会計記帳と月次決算が適時になされ、かつ会計帳簿から決算書が誘導されたことを証明する「データ処理実績証明書」の開発。

3.

商法及び税法等の改正動向に関する迅速かつ正確な情報発信。

4.

TKC会員及びその職員を対象とした改正税法等に関する研修制度の充実。

 TKC全国会では、多くのTKC会員の協力を得て、会計事務所における最善の実務慣行(ベストプラクティス)の探求につとめ、その普及促進に全力を傾注しています。